洗顔石鹸は使わないほうがいい?水洗顔が美肌を作る?

 

有名な美容家や有名人(女優やモデル)も実践している美容法のひとつに“水洗顔”があります。

 

そして水洗顔を実践した方の体験談ブログをみると、「今までニキビが治らなかったのに(水洗顔にしたら)良くなった」とか、「乾燥肌が気にならなくなった」とか、つまりは「いい」と思って使っていた洗顔料で思わしい結果が出なかったのに、それが水洗顔に切り替えたら解決した…という声が多いですね。

 

本当のところ、水洗顔の真のメリット・デメリットってどんなものなのか、今回はそこを徹底的に検証していきましょう。

 

水洗顔とは?

水洗顔とは、「洗顔料を使わない」だけじゃなく、肌に「美肌成分を与えない」こと。

 

“水洗顔”とは文字通り、洗顔料を使わず水(ぬるま湯)だけで洗顔する美容法のこと。

 

定義としてはそれだけでなく、洗顔後も化粧水やクリームといった基礎化粧品を使わず、肌そのものがもつ本来の力(自然治癒力)を活かしたスキンケア方法を指しています。

 

たしかに、今あなたが悩んでいる肌トラブルが、洗浄力が強すぎる洗顔料から招いたものだったり、肌に合わない成分が配合された洗顔料を使っていたことによるものだったとしたら、水洗顔で改善されるかもしれません。

 

ただし、水(ぬるま湯)のみで洗顔したとしても少なからず肌に必要な皮脂は洗い流されています

通常は、そこで様々なスキンケア化粧品に含まれる美肌成分によって肌を乾燥から守りますが、水洗顔の場合はそうしたものに頼らず、肌そのものの力で潤いを保たなければなりません。

 

水洗顔の怖いところは、肌機能が弱まっていて肌そのもの力では肌のうるおいを取り戻せない(キープできない)場合もあるということ。

そんな肌状態の方が水洗顔をしてしまうと、肌は一気に乾燥して肌トラブルが悪化してしまうかもしれません。

 

まずは、自分の肌悩みの原因が何なのか、肌状態はどうなのかを見極め、水洗顔がベストなやり方なのかを見極めましょう。

 

 

洗顔石鹸を使わないメリット

洗顔石鹸を使わないいちばんのメリットは“洗浄成分が強すぎるものを肌から遠ざける=肌への負担が少なくなる”、ことではないでしょうか。

 

ドラッグストアやスーパーで大量に売られている洗顔石鹸には、実に様々な成分が配合されています。

それは、自分の肌に合うものもあれば合わないものもあり、中には安価でかつ洗浄力を高めるために合成界面活性剤が配合されている商品も多いでしょう。

 

そんな“肌に悪影響を及ぼす”洗顔石鹸を使い続けていると結果的に肌がどうなるのか、わかりやすく順を追って説明していきます。

 

1.肌に必要な成分を洗い流してしまう

皮膚常在菌の働き

 

洗浄力の強い洗顔石鹸で洗い続けていると、本来肌に必要な皮脂膜や常在菌まで洗い流されてしまうことに…。

 

2.肌内部の水分がどんどん蒸発

皮膚常在菌と皮脂の働き

 

角質層は外的ダメージを直接受けやすくなるため、外気の乾燥で水分が蒸発し、ツッパリ感も招きやすくなる。

 

3.ターンオーバーが乱れる

肌バリア機能低下とターンオーバーの働き

 

この乾燥状態のまま洗顔石鹸で洗顔を続けていると、さらに皮脂が洗い流されてしまい、肌バリア機能が低下するとともに、肌バリアの役割を果たしながら肌を再生するはずのターンオーバーも乱れる

 

4.新たな肌トラブルの原因に…

肌の水分が蒸発するイメージ図

 

ターンオーバーが乱れることによって、さらなる外敵侵入や水分の蒸発を引き起こし、肌トラブルへ!

 

このように、洗浄力の強い洗顔石鹸を使い続けることで肌トラブルを招くケースもあります。

つまり、この経過を回避するという意味では水洗顔が有効であり、“洗顔石鹸を使わない”いちばんのメリットだと言えるでしょう。

 

ニキビ肌の改善に効果を発揮

ニキビ肌の場合は、その原因によって水洗顔が有効。ただし、悪化させる危険も・・・。

 

水洗顔を実践した人の「ニキビ肌の改善につながった!」という声が、口コミサイトや体験談として投稿されています。

 

これはおそらく、肌のベタつきが気になるからと強い洗浄力の洗顔石鹸で洗顔しすぎるあまり、肌が乾燥に傾いて皮脂量の分泌が増え、結果的にニキビが悪化しまった人ではないでしょうか。

 

こういうケースでは、もともと肌への負担が少ない水洗顔に切り替えるのはひとつの策と言えるでしょう。

ただし、洗顔石鹸と比べて水洗顔の洗浄力が劣っていることを注意点(忘れてはいけないポイント)として挙げておきます。

 

当たり前と言えば当たり前ですが、水洗顔ではホコリや余分な皮脂程度の肌汚れは落とせますが、メイク汚れ(ナチュラルメイクを含む)などは、水洗顔だけで落とすのは難しいです。

もしニキビの要因が、きちんと洗顔できていないことにあれば、洗顔石鹸を使わないことが裏目に出るかもしれません

 

洗顔本来の目的は肌表面の汚れをしっかり落とすことなので、当サイトでは“洗顔料をできるだけ使いたくない人”には、朝は水洗顔(ぬるま湯)・夜は洗顔石鹸を使用した洗顔をおすすめしています。

 

ニキビをいち早く治したいなら、ニキビ有効成分の配合された薬用洗顔石鹸がおすすめ。

なぜなら、アクネ菌が異常繁殖してニキビが進行した肌状態にも薬用石鹸の殺菌作用が適切にはたらいて、アクネ菌を正常な状態に近づけてくれるからです。

 

 

毛穴の開きが改善したという話も!

皮脂による毛穴の開き

 

まず、毛穴が“どうして開いてしまったのか”の原因に注目してみましょう。

 

よくあるのが、オイリー肌の人が肌のベタつきが気になるからといって必要以上に洗顔をし過ぎてしまったことによる毛穴の開き

先にもお伝えしたように、洗顔すると少なからず皮脂は洗い流されます。

その回数を重ねていくと、肌がこれ以上乾燥するまいと余計に皮脂を出そうとして皮脂腺が大きくなり、その結果毛穴が広がって見えるようになるのです。

 

もし、あなたの毛穴トラブルが洗顔のし過ぎによるものだったら、水洗顔で改善することも十分に考えられます

 

水洗顔で毛穴の開きが改善できる人

・洗顔の頻度が多い。

・洗浄力の強い洗顔料によって肌を乾燥させている。

 

ただし、毛穴の大きさは遺伝で決まっているものなので、生まれつき毛穴の大きい人もいます。

その場合は、水洗顔に切り替えてもあまりよい結果は生まれないでしょう。

 

毛穴汚れは見た目も気になりますから、当サイトでは水洗顔をしている人にも、3~4日に1回は洗顔石鹸による毛穴ケアをおすすめしています。

 

「こすらない」がシミの予防につながる

摩擦によるシミの悪化

 

今まで無かったはずなのに、「年々顔のシミが気になってきた…。」こんな方も多いことでしょう。

 

シミが作られる要因はいろいろありますが、顔をゴシゴシ擦ってしまう摩擦もそのひとつ

洗顔の際に強く擦ると肌が軽く炎症したようになり、その刺激でメラニンが発生してしまう場合があり、そのまま炎症を放置しておくと色素沈着し、やがてシミになっていくのです。

(基本スキンケアのお手入れ方法で、石けんをしっかり泡立てましょうといわれる理由のひとつでもあります。)

 

メラニンは紫外線から作られるもの、と考えていたあなた!

もし、洗顔石鹸でのゴシゴシ洗顔をしているなら、そのやり方は見直したほうがいいでしょう。

泡洗顔ならシミを濃くする心配はありませんが、シミの要因をできるだけ減らしたいために水洗顔という選択肢もアリかもしれませんね。

 

 

洗顔石鹸を使わないデメリット

肌のリバウンドともいわれる

 

水洗顔のデメリットとしては、洗顔石鹸を使った洗顔よりも洗浄力の劣ることが挙げられます。

 

肌に残ってしまった皮脂や汗、(クレンジングで洗い残した)メイク汚れなどは時間をかけて徐々に酸化し、肌上に蓄積されてニキビなど肌トラブルの要因になりかねません。

 

また、洗顔石鹸から水洗顔に切り替えると洗浄度合いに差ができて、肌がついてこられずに起きる症状に “かさぶた”というのがあります。

これは、外傷であるかさぶたと違って、皮脂を多く含んだ垢のようなもの

もちろん、そのまま放置しておくとニキビや皮膚炎といった肌トラブルにつながる可能性があります。

 

結局、洗浄力の強い洗顔石鹸による洗い過ぎが引き起こす肌ダメージと、水洗顔による肌ダメージ、どちらを回避するかという問題に究極はなるかもしれませんが、洗顔石鹸が使える肌状態なのであれば、きちんと肌の汚れを落としてあげることで肌の状態は上向きになっていくのではないでしょうか。

 

 

洗顔石鹸は使うべき?使うべきでない?

オイリー肌の人が洗顔し過ぎてしまう事例は、スキンケアに興味をもっている方なら一度は聞いたことあるエピソードではないでしょうか。

 

洗顔石鹸を使うか使わないかは、その人の肌タイプや肌状態によって変わってくると筆者は思っています。

 

そこで、それぞれの主張や、水洗顔が合う・合わない肌質の検証をしてみましょう。

 

洗顔石鹸を使わない派の意見

水洗顔にしてスキンケアも全部やめたら3~4ヵ月でニキビが改善。肌もワントーンアップした。

何をしても消えなかった毛穴詰まりが減って毛穴が小さくなった。

肌は夜再生し、寝ている間に保護膜も作られるのに、朝起きて洗顔石鹸で保護膜を取り除いてしまうのはもったいない。

洗顔による肌への負担が少ないから水洗顔にしている。

水洗顔を続けていると肌の再生力が復活して肌の水分バランスが整ってくる。

 

洗顔石鹸を使うべき派の意見

睡眠中に分泌される皮脂は水洗顔だけでは落ちない。

肌に負担の少ない天然系界面活性剤を使っているものが多く、皮脂を落とし過ぎない洗顔料も増えている。

一般的な日焼け止めやメイクなら洗顔石鹸で十分落とせる。

洗顔石鹸は粒子が細かく、肌への刺激が優しい。

肌に必要な潤いを残しつつ、不必要な汚れだけ取り除いてくれるから。

 

洗顔石鹸を使わないほうがいい肌質

洗いすぎなどが原因で、肌に水分が不足している方におすすめ

 

水洗顔は、「乾燥肌」「敏感肌」の人から評価が高くなっています。

やはり、洗浄力の強い洗顔料や洗顔石鹸を使わないことで、肌への過度な刺激を防ぐことができるからでしょう。

 

また、乾燥肌が原因で結果的にベタつきやすくなる「インナードライ肌」

これらはすべて、肌の水分不足が原因となっていますから、水洗顔が合っていると言えるかもしれません。

 

さらに「超敏感肌」とされる人は、もっともバリア機能が低下している状態ですから、洗顔料の刺激は避けたほうがよいので水洗顔が肌に合っているでしょう。

 

洗顔石鹸を使ったほうがいい肌質

当サイトでは、基本的に水洗顔よりも洗顔石鹸を使用した洗顔をおすすめしています。

 

基本的にはどんな肌質も洗顔石鹸をおすすめしますが、「普通肌」「脂性肌」「混合肌」の人は洗顔石鹸を使った洗顔にしましょう。

 

水洗顔は洗顔石鹸を使った洗顔よりも洗浄力が劣りますから、日常でついたホコリや皮脂、メイク汚れなどは水洗顔で落としきれない可能性があります。

 

とくに「脂性肌」は、皮脂汚れを肌上に付着したままでは毛穴詰まりを起こし、ニキビや吹き出物、肌トラブルが発生する要因になりかねません。

 

たしかに洗い過ぎの洗顔をやめて水洗顔だけにすると、徐々に皮脂分泌はおさまってくるかもしれませんが、皮脂の過剰分泌は洗い過ぎだけが原因とは限らないので、洗浄力不足によって様々な肌トラブルを招いてしまっては本末転倒です。

 

正直、“水洗顔のみ”は、かなり極端な洗顔方法だと筆者は感じています。

メリットはもちろんありますが、肌質によっては合わない可能性も…。

 

急に極端な方向に舵をきらなくても洗顔石鹸を使った普段の洗顔方法に、上手に水洗顔のメリットを取り入れて継続していくことで美肌を味方につけることができるのではないでしょうか?

 

洗浄力の強い洗顔料や洗い過ぎによる洗顔には気を付けてくださいね。