アロエでニキビを改善したい!

 

日本でアロエは、裂傷・火傷・虫さされなどに効果的な万能薬だと言われています。

 

そんな万能なアロエはニキビにも効果的で、ニキビを治したり、ニキビ跡を消したりすることが可能です。

 

 

アロエの美肌効果

日本では“キダチアロエ”や“アロエベラ”が有名で、多肉植物で育てやすく一般の家庭でもよく育てられています。

 

キダチアロエの美肌効果

キダチアロエの美肌効果

 

キダチアロエは日本でも入手しやすい品種で、炎症や外傷だけでなく循環器系、消化器系の不調に効果があります。
アロエの葉肉は半透明の無味無臭ですが、アロエの葉を切ったときに出てくる液は黄色くて少し苦味があるので、自宅で栽培して食用に利用するのは不向きかもしれません。

 

【キダチアロエのニキビ有効成分】
アロエシン(殺菌効果・抗炎症効果・美白効果)、アロエマンナン(抗炎症効果・老化防止効果)、サポニン(抗アレルギー効果・界面活性効果)、アミノ酸・有機酸(保水効果・保湿効果)、ムコ多糖類(肌の活性効果)、その他、様々な美容効果が期待できるミネラルやビタミンも豊富

 

 

キダチアロエは体に良い働きかけをするタイプの成分が多く含まれているのですが、お腹を緩くする作用が強いため注意する必要がありそうです。

 

アロエベラの美肌効果

アロエベラの美肌効果

 

アロエベラはキダチアロエよりも馴染み食用植物で、アロエヨーグルトやアロエドリンクなど市販のアロエ食品に多く使用され、キダチアロエと同様、炎症や外傷だけでなく循環器系、消化器系の不調に効果があります。
キダチアロエよりも肉厚で葉肉も葉を切ったときの液も苦味が少なく、普段の食生活の中でも自宅でサイコロ状や薄くスライスしてサラダとして食べることもできます。

 

【アロエベラのニキビ有効成分】
アロエシン(殺菌効果・抗炎症効果・美白効果)、アロエチン(抗菌効果・毒素中和効果)、アロエマンナン(抗炎症効果・老化防止効果)、アミノ酸・有機酸(保水効果・保湿効果)、ムコ多糖類(肌の活性効果)、その他、様々な美容効果が期待できるミネラルやビタミンも豊富

 

アロエベラは、キダチアロエと比較すると基本成分に含まれる有効成分が10倍にもなる優秀な植物です。
しかし、アロエベラは寒さに弱くキダチアロエに比べると育成が難しい種類なので、栽培するには温室や室内の暖かいところで育てるなど工夫が必要でしょう。

 

アロエの殺菌作用・抗菌作用

ニキビは、生活習慣やストレスなどによるホルモンバランスの乱れ(男性ホルモン優位)、皮脂分泌量の過剰な増加などの要因で毛穴がつまり、そこに皮脂が溜まってしまうことでニキビの原因菌が繁殖して体の免疫が防衛反応を起こしニキビの炎症になります。
アロエの持つ殺菌作用でニキビの原因菌の繁殖を抑制するので、ニキビの初期段階から赤ニキビや黄ニキビ(化膿ニキビ)の対処法にも効果があるでしょう。
(思春期ニキビと大人ニキビの原因はアクネ菌、背中ニキビの原因はマラセチア菌。)

 

アロエの抗炎症作用

ニキビが重症化すると赤く炎症を起こしてしまいますが、抗炎症作用(消炎作用)があれば炎症を抑えニキビ治療が大きく前進するでしょう。
また、悪化してしまった炎症ニキビを早く改善することができればニキビ跡を残す確率もグッと下がるので、ニキビ跡予防にもつながります。

 

アロエの肌活性作用

アロエを活用したお手入れ方法は肌を活性化させ、肌のターンオーバー(新陳代謝)を促進する効果が期待できます。
通常お肌のターンオーバーは決まった周期(20代だと28日周期)で行われ、肌表面でダメージを受けた角質を垢として排出し、新しい肌を作り出します。

 

乾燥肌など肌トラブルを抱えているお肌はターンオーバーの周期が遅れていることが多く、正常に体外へ排出されなかった角質は硬く厚くなってターンオーバーが行われても剥がれにくい状態になり、古い角質が毛穴を塞いで毛穴つまり状態になってニキビを作り出してしまいます

 

アロエの持つ肌の活性作用はターンオーバーを整える効果があるので、古い角質除去して毛穴つまりを予防しニキビの原因を取り除きます。

 

※アロエがもたらすニキビへの効果については、カリフォルニア州のアクネ研究所が研究成果を報告しています。

 

 

アロエを食べて改善?ニキビケア

アロエの整腸効果で便秘を改善することがニキビ予防につながります

 

2004年に刊行された日刊ゲンダイで、元メジャーリーガーの松井秀喜選手がアロエジュースを愛飲していることが紹介され、その記事を読んだ一部のユーザーの中で、「アロエジュースでニキビがなくなったのでは?」とアロエを活用した食べ物スキンケアが話題になりました。

 

食べてニキビに効果があるとされる理由は、アロエベラに含まれている“アントラキノン類”の持つ整腸作用
アロエや大黄に含まれるアントラキノンは便秘の治療方法の代表成分で、便秘薬の70%がアントラキノン剤だと言われています。

 

便秘になると体内に溜まった老廃物(便)が腐敗して、毒素などの有害物質を発生され血液にのって全身に回ることで、肌荒れやニキビの一因になります。
加え、体内に老廃物が溜まっていると、せっかく食べ物で摂取した栄養素(ビタミンやミネラルなど)が吸収されなくなるのも美肌を目指すには良くない状況ですよね?

 

しかし、アロエの持つ整腸効果で便秘解消につながれば、これらニキビの一因を取り除くことができるのでニキビ予防になりますし、便秘が原因の肌荒れを改善することができるので肌状態の底上げになるでしょう。

 

 

アロエを塗ってニキビを治す方法

自家栽培のアロエでニキビケア

 

育成したアロエの使い方(スキンケア)は、以下の3つの利用方法が簡単でおすすめ。

 

※衛生面を考慮して、いずれの方法もアロエの葉を切り取り、まずは葉を水洗い・棘を取ってから行いましょう。

 

1.アロエの葉の液を塗る

アロエの葉を切ると、切り口から透明のとろみと粘りのある水のりのような液が溢れ出してきます。
そのネバネバ液はアロエに含まれる有効成分が豊富に含まれているので、指に摂り、そのまま肌に塗りましょう。

 

2.アロエの葉を貼る

アロエの葉を薄切り(2mm~3mm)にして、ニキビのできている患部にそのままパックのように貼り付けるだけ。
(最初は1分程度の短い時間からはじめ、肌の調子を見て5分程度まで時間を延ばしていきましょう。)

 

3.アロエ化粧水を手作りする

アロエの葉から果肉とネバネバ液をスプーンなどですくいカップに入れ、そこに精製水30mlを混ぜて肌にそのままつけます。
手作りのオリジナル化粧水は生ものですので、保存は密封のできる容器にいれて冷蔵庫で行い24時間以内に使い切るようにしましょう。

 

アロエの葉の液を直接塗ったり、葉を貼ったりする行為は、原液をそのまま使用することと同じ。
肌質によっては刺激が強く、赤らんでしまったり、吹き出物ができることもありますので、最初は短時間からはじめたり、精製水で薄めるアロエ化粧水からスタートする使用法をおすすめします。

 

 

アロエでニキビ跡を消す!

アロエのニキビ跡を消す効果

 

アロエがニキビ跡に効果があるとされる理由は2つ、ターンオーバーを促進する効果と、アロエに含まれるアロエシンの美白効果

 

ターンオーバー(肌の新陳代謝)は古い皮膚から新しい皮膚へ生まれ変わるサイクルなので、色素沈着でシミやニキビができている表皮が体外へ垢となり剥がれ落ちることで、ニキビ跡はだんだんと薄くなり最終的にはニキビ跡はきれいに消えるでしょう。

 

次に、アロエに含まれる“アロエシン”は殺菌作用や抗炎作用以外に、シミやそばかす、そしてにきび跡の原因なるチロシナーゼ酵素の働きを阻害する効果があります。
チロシナーゼを抑制することで、黒色メラニンの変化を回避してニキビ跡を予防できます。

 

また、アロエに含まれるビタミンCやムコ多糖類の肌活性作用は、ダメージを受けた皮膚を修復する働きを持つため、凸凹と陥没したクレーター肌の改善も見込めるでしょう。

 

 

アロエの副作用(危険性)

アロエの副作用(スキンケア)

 

食べて(経口)も塗って(外用)も肌や体に良い働きをしてくれるアロエですが、心配なのは副作用です。

 

アロエ商品に関して、消費者センターや厚生労働省から副作用の報告がないか調査したところ、いくつか気になるレポートがありました。

 

国民生活センターの「キダチアロエを使った「健康食品」~下剤成分を中心に~」で、アロエを経口で摂取した場合に「腹痛」や「下痢」の症状が現れる危険があると注意喚起されていますし、「「健康食品」の素材情報データベース」には、過剰摂取すると結腸の穿孔と出血を伴う下痢、腎臓障害、低カリウム血症、体重減少、筋力低下などを引き起こす危険があることが明記されています。
以上は“食べる”ことに関するアロエの副作用ですが、外用薬として塗ったり貼ったりした場合の副作用には触れられていませんでした。

 

また、米国のアロエベラに書かれた文献にも上記と同じ経口の副作用がまとめられていますが、外用(塗り薬や化粧品)として使用した場合については、「アロエベラの皮膚への局所使用によって重大な副作用が生じることはありません。」と明記されていました。
しかし、アロエに含まれる“シュウ酸カルシウム”の働きによる影響で多少ヒリヒリと刺激を感じることがあるという意見もあるので、刺激を感じる場合は使用しないほうが良いかもしれません。

 

それに、経口、外用ともにアロエがアレルギー反応物質(アレルゲン)になることもあるので、アロエを使用するときは、1cmぐらいに切ったアロエを肌の柔らかい二の腕などに貼り、最低でも20分、できれば24時間の時間をあけて赤みなど異常が表れないかのパッチテストをおすすめします。

 

アロエは鎌倉時代に伝来してから今まで、万能薬としてさまざまな症状の治療法に取り入れられています。
それは洗顔石鹸などの洗顔料も同じで、アロエエキスを配合して美肌効果を期待する商品も多く販売されていますね?
アロエにはニキビの有効成分が多く含まれ、かつ、天然由来成分で安全性も高いので、敏感肌、脂性肌(オイリー肌)、アトピー肌、混合肌はもちろんのこと、ニキビ肌の人も安心してニビキのスキンケア方法としてアロエを活用できます。
ニキビ改善方法として、アロエ配合かどうかを基礎化粧品選びに取り入れていくのも役立つでしょう。