テレビ番組やSNS、口コミなどで何度か話題になっている洗顔方法のひとつが、重曹洗顔です。
重曹洗顔は、ピーリング効果により毛穴の黒ずみやくすみ改善といった美白効果に役立つ美容法として、今も実践している女性が多いですが、重曹洗顔には美容効果のメリットだけではなく、肌トラブルを引き起こすデメリットもあることをご存知ですか?
重曹洗顔とは?
重曹洗顔とは、水回りの掃除で使う洗剤や膨らまし粉の食用まで、幅広い活用術がある“重曹”を使った洗顔方法です。
重曹が配合された洗顔料や固形石鹸もありますが、手持ちの洗顔料に重曹を混ぜてできる活用方法も人気の理由。
スクラブ洗顔として毛穴ケアやピーリング、くすみ解消の美白ケアアイテムとして使われています。
混ぜて使う場合は、より粒子の細かい食用タイプの重曹やベーキングパウダーがおすすめで、100円ショップで販売しておりスーパーでも300円前後で購入できます。
(“重層”ではなく“重曹”が正しい表記となるので、当サイトでは重曹で統一しています。)
本当に重曹洗顔で毛穴ケアや美白ケアができるの?
重曹は水に溶けるとアルカリ性になる性質を持っていて、タンパク質成分である毛穴に詰まった皮脂や古い角質、汗や角栓などが中和されるため、角質を柔らかくして優しく取り除けます。
また、重曹がもつ研磨効果は角質を取り除くピーリング効果もあり、角質肥厚によるくすみ解消ケアができるため、内側から透明感のあるクリア肌を取り戻すアプローチが可能です。
そして、重曹には微細な粒子があり「研磨力」によって汚れを落とすため、スクラブ効果によって毛穴に詰まった汚れをかき出して掃除してくれる効果も得られます。
加えて、重曹は掃除用の洗剤として活用されているイメージですが、ベーキングパウダーなど食品材料としても使用されているため、成分自体の安全性も魅力のひとつ。
洗剤との違いは粒子の差だけなので、重曹洗顔でも油汚れを分解する作用はもっています。
重曹に直接、シミやそばかす、くすみを消し去る有効成分は配合されていませんが、黒ずみケアや角質ケアでツヤツヤ肌を取り戻すことで、新しい肌細胞の生まれ変わりをサポートできます。
肌代謝を高めることで毛穴対策や美白対策はもちろん、シワなどの年齢肌対策にも重曹洗顔が役立ってくれるのです。
重曹洗顔のやり方
ここでは、いま愛用中の洗顔料に重曹を加える「重曹洗顔」の方法をご紹介します。
配合成分によって使えない洗顔料…などはありませんが、固形石鹸よりも混ぜやすくて水分を含まなくても溶けやすいフォームタイプの洗顔料がおすすめです。
また、重曹は水に溶けやすいので洗顔をはじめる前に、小皿に使う分を出しておくかスプーンなどを用意しておきましょう。
1.洗顔料を泡立てる
はじめに手と顔をしっかりぬるま湯で濡らし、通常の洗顔と同じように洗顔料を泡立てましょう。
2.重曹を投入して混ぜる
洗顔料が泡立ったら、重曹をひとつまみ程度追加して泡全体に混ぜていきましょう。
空気の気泡を潰す程度の力加減で、泡自体をへたらせないように優しく混ぜます。
3.洗顔をする
おでこやや小鼻周り、頬、あごなど毛穴が気になる部分やごわついている部分を中心に、スクラブ作用をいかして優しくマッサージするように洗います。
通常の洗顔料と比べると重曹の粒子は大きいので、指で摩擦を起こして肌を傷つけよう、いつも以上に丁寧に洗を洗いましょう。
4.洗い流す
生え際や耳周り、フェイスラインを含めて、すすぎ残しがないように、しっかり洗い流しましょう。
洗顔料の成分はもちろんですが、重曹が肌に残るとその後のスキンケアが刺激になってしまいます。
5.水分を取る
洗顔後はタオルドライで顔についた水気を取り除きますが、ゴシゴシこすらずタオルを押し当てるようにしましょう。
角栓ケアもできてつい指で触ってしまいがちですが、肌は敏感状態なのでスキンケアでまずは保湿ケアをしましょう。
重曹パックのやり方
重曹はスクラブ洗顔として使うのも人気ですが、洗顔料に混ぜず重曹と水だけを使った「重曹パック」の活用法は、より洗浄効果が高くなります。
肌のごわつきやザラつきを感じる場合でも、1~2週間に1回程度のスペシャルケアとして利用するのがおすすめです。
1.重曹と水を混ぜる
重曹パックの作り方は、重曹が大さじ2に対し水大さじ1~2程度の割合で混ぜてペースト状にします。
顔に塗って垂れ落ちない程度の粘度になるように調整しましょう。
2.顔に塗る
黒ずみや肌のごわつき、くすみが気になる部分に塗っていきます。
ノーマル肌やカサつく部位にはパックが刺激となる恐れもあるため、顔全体ではなく気になる部位にだけ塗りましょう。
3.時間をおく
季節や湿度にもよりますが、10~15分程度時間をおきます。
時間をかければ美容効果が高まるわけではなく、逆にピーリング作用が肌への負担になってしまうので時間のかけすぎには注意が必要です。
4.洗い流す
パックをした部分はもちろんですが、パックをしていない部分にも洗い流して成分が付着するので、顔全体をきちんとすすいでいきましょう。
5.水分を拭き取る
重曹パック後は、ピーリング化粧品のように非常に肌表面が敏感になっているので、優しく拭き取りスキンケアでしっかり水分と油分の潤い補給をしていきましょう。
重曹洗顔が向かない人や注意点とは?
ピーリング効果と美白効果で透明肌を目指せる重曹洗顔ですが、その洗浄効果は強く注意点もあります。
特に、肌質や肌悩みによっては重曹洗顔がおすすめできない場合もあるので覚えておきましょう。
肌質タイプ(乾燥肌・敏感肌)
乾燥肌や敏感肌の人は、肌の水分と油分のバランスが崩れてバリア機能も低下している状態です。
重曹はアルカリ性のため、弱酸性の洗顔料に比べると脱脂力も強く、肌に必要な皮脂まで奪ってしまう可能性があります。
バリア機能には皮脂も欠かせないため、油分が失われればさらに外からの刺激に弱い肌状態となる恐れもあり、保護機能の役割も果たす皮脂膜がなくなれば、より水分蒸発もしやすい肌環境に…。
さらに、重曹がもつピーリング効果は研磨作用もあるため、バリア機能の低下で角質層が薄くなっていれば、肌表面に直接的な負担を与えてしまいます。
乾燥による肌のごわつき対策には有効ですが、特にピリピリとした痛みやかゆみを感じるような乾燥、敏感状態なら、重曹洗顔は控えるようにしましょう。
肌悩み(赤ニキビ・アトピーなど)
炎症している赤ニキビ状態のニキビ肌やアトピー肌タイプの人も、必要な皮脂が奪われやすい強い脱脂力の重曹は向きません。
研磨作用によって肌が摩擦を起こしてしまい、ニキビや肌荒れ部分をより悪化させる恐れがあるのです。
また、研磨作用による摩擦は肌が弱い状態の場合、大きなダメージとなるため色素沈着や黒ずみの原因にもなってしまいます。
これは、炎症悪化による色素沈着や、肌が外からの刺激を防ごうとメラニンが生成されるため。
肌代謝を高めてシミ消しアプローチができる重曹石鹸ですが、摩擦によってくすみ発生のきっかけになるため注意が必要です。
そして、ニキビができている状態で重曹洗顔をすると、摩擦でニキビが潰れてしまう恐れあり、毛穴が傷ついてにきび跡やニキビの悪化にもつながります。
しつこいニキビ跡や色素沈着は、一度できてしまうとなかなか解消できないため気をつけたいところ。
肌のざらつきやごわつきが気になり重曹洗顔をしたい場合は、粒子が細かく加工されていたり保湿成分も配合されている重曹が入った洗顔料商品を使うようにしましょう。
重曹洗顔を行うなら、保湿ケアもしっかりと
重曹洗顔料を使った後は、肌が極度に乾燥状態になっている場合がありますが、逆に考えれば毛穴も綺麗になっている状態。
化粧水などのスキンケア化粧品の浸透力に期待ができるタイミングなので、洗顔後は時間を空けずに保湿ケアをしっかりおこないましょう。
とはいえ、角層に浸透する水分量は決まっているため、パンパンと叩き込むようなパッティングに浸透効果はないどころか、かえって皮膚が傷ついてしまいます。
また、化粧水や油分の多い保湿クリームの過度な重ねづけも、毛穴詰まりを起こしてしまうので注意が必要です。
理想としては保湿力のある美容成分を配合した化粧水と、みずみずしい乳液などの美容アイテムを使うのが良いでしょう。
中でも、ヒアルロン酸やコラーゲン、セラミド、エラスチンなどの美容成分は、肌にも存在している潤い成分がおすすめ!
嫌なベタつきはなく、水分チャージや保水力といった保湿ケアができるので、脂性肌や混合肌の人にも使いやすい成分です。
加えて、肌本来の潤い成分はバリア機能の強化や肌代謝のサポートにも役立つので、シミやくすみが気になる美白ケアや乾燥肌対策にも有効な化粧品選びとなっています。
毛穴用洗顔料では重曹パウダーが配合されている商品も多くあるので、オリジナルにこだわらず成分や粒子も意識して重曹を使いこなしましょう!
【肌トラブル、ひとりで悩まないでください!】
コメントには、自由なご意見をお待ちしております。
もし肌トラブルに悩んでいる方で、「より詳細な話を聞いてみたい。」というのであれば、ぜひお聞かせください。
以下はスキンケアアドバイザーとして、意見を求められたときにお聞きしていることです。
もちろん全てに回答していただく必要はありませんが、現状を知ることでより的確なアドバイスができるかもしれません。
質問事項
①悩んでいる肌トラブルは何ですか?
②目標(いつまでに、どうなりたい)
③いつから悩んでいるか?そのきっかけはあるか?
④ポイントメイク落とし
使用している商品、お手入れの強さ、コットンの使用有無など
⑤クレンジング方法
使用している商品、お手入れの強さや時間、洗う順序
⑥洗顔方法
使用している商品、お手入れの強さや時間、洗う順序
⑦化粧水
使用している商品、量、お手入れ方法(コットンやハンドプレス)
⑧美容液・乳液・クリーム
使用している商品、量
⑨日焼け止め
使用している商品、SPF、PA、量
⑩朝と夜のスキンケア
朝と夜のスキンケアで異なる点があれば
⑪ライフスタイル
・睡眠
・ストレス有無
・生活環境(冷房の有無・窓際での活動など)
・水分補給
・便通
・嗜好品(お酒や喫煙など)
・外での活動時間
・病歴
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