ダイエット効果が注目されてオリーブオイルを特集したレシピ本が発売されていますが、実は美肌効果も見逃せません!
洗顔石鹸にもおすすめのオリーブオイル、どのような美肌効果があるのかを見ていきましょう。
目次
優れた洗浄力を備えるオリーブオイル
洗顔の一番の目的は、毛穴の黒ずみや角栓トラブルにつながる肌汚れを落とすこと。
ですが近年はたくさんの洗顔石鹸が市販されており、中には汚れを落とすことに重きを置きすぎて、配合されている界面活性剤のおかげで肌に必要な皮脂まで根こそぎ落ちてしまい、肌ダメージ(※)につながる商品も残念ながら販売されています。
※洗浄力が強いと、角質層のうるおい保持に欠かせない細胞間脂質(セラミド)や天然保湿因子(NMF)までも洗い流し皮膚バリアを壊してしまいます。
そこで今、注目されているのが肌に優しい洗浄力を持つ“オリーブオイル洗顔”です。
オリーブオイルというと食用を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は美肌効果が高いことでも知られており、最近では洗顔石鹸や様々なスキンケアアイテムに使われるようになりました。
オリーブオイルの洗浄力に一役買っているのはオレイン酸という成分、これが皮脂に優しくなじんで角栓や黒ずみを浮かせて取り除いてくれるのです。
「どうしてオレイン酸が皮脂に優しく馴染むのか?」それは、オレイン酸は皮脂の成分のひとつだから。
物質には「似た性質のものは混ざり合う」性質があるので、上記グラフの通り4割がオレイン酸の皮膚と、8割弱がオレイン酸のオリーブオイルは馴染みやすいのです。
(私たち人間も性質(人柄)が似た人とならすぐ仲良くできる(馴染む)のと同じですね!)
オリーブオイルは界面活性剤の力を借りなくても自然の力で汚れを落としてくれるのですから、肌に負担の少ない洗顔ができるというわけです。
オリーブオイル石鹸の洗顔
オリーブオイル石鹸を使用して洗顔したときに期待できる美容効果をみていきましょう。
乾燥によるシワや肌老化を抑制する
オリーブオイルが配合されている洗顔石鹸は肌に優しく肌汚れを落とし、さらに保湿にアプローチしています。
まず洗浄力について見てみると、オリーブオイル成分の7割を占めるオレイン酸は、皮脂の成分(スクワレン)を洗い流す力が弱いため、肌に必要な皮脂は奪わずに汚れだけを取り除いてくれる優秀な洗浄力であることが評価されています。
さらに石けんの製造過程で、オリーブオイルはオレイン酸ナトリウム(石けん素地・洗浄成分)とグリセリン(保湿成分)を分解されますが、オリーブオイル石鹸のほとんどに分解されたグリセリン(天然の保湿成分)をそのまま含んでいます。
(ただし機械織り製法など市販の低コスト・大量生産されたものはグリセリンを失っているので、オリーブオイルはグリセリンの残る窯炊き製法などの製法で作られたものを選びましょう。)
それ以外にも、オレイン酸はミネラルやビタミンも豊富に含んでいることから肌に柔軟性を与えてくれるのも見逃せません。
これらの美肌効果により肌のうるおいを守り、肌の乾燥が原因のシワなど肌老化も抑制してくれるでしょう。
毛穴の黒ずみや角栓ケアに効果がある
毛穴を塞いでいる角栓(別称:コメド)が酸化して黒く変色することを“毛穴の黒ずみ”と言い、特に小鼻ではイチゴのような状態になることから“いちご鼻”と表現され、悩んでいる方が多い肌悩みのひとつ。
オリーブオイルに含まれるオレイン酸が角栓や黒ずみを浮かせて取り除いてくれるのは、オレイン酸が皮脂を構成している油分であり、そのため角栓と馴染みやすく自然に角栓を溶かしてくれるから。
もちろん角栓の全てを溶かすことはできませんが、ぎゅうぎゅうに詰まっていた角栓の端が溶けることで毛穴と角栓の間に隙間ができて毛穴を塞いでいた角栓がぐらつき、すっぽりと抜け落ちるでしょう。
このようにオリーブオイル石鹸は、酸化する前の角栓を取り除き、毛穴の黒ずみ予防や既にできてしまった黒ずみの改善にもアプローチしてくれるでしょう。
オリーブオイル石鹸がおすすめの肌質
オリーブオイルに含まれるオレイン酸は肌に必要な皮脂は取り除かず汚れだけを洗い流してくれる作用がありますから、乾燥肌の方には特におすすめです。
なぜなら、オリーブオイルやホホバオイルといった油分が添加されている洗顔石鹸は、洗顔後に肌に油膜を残してくれて、肌から水分が蒸発するのを防いでくれる働きも期待できるからです。
またオリーブオイルのオレイン酸が皮脂と馴染みやすいことも考えると、脂性肌(オイリー肌)の方にもおすすめでしょう。
オリーブオイル石鹸を避けたい肌質
肌に優しく保湿力の高いオレイワ酸ですが、肌にとって良いことばかりではありません。
というのもニキビの原因菌はオレイワ酸が好物(栄養源)なので、アクネ菌を増殖させて悪化させる危険があるからです。
このことから念のため、ニキビを発症しているときはオリーブオイル石鹸の使用は中断した方がよいでしょう。
また、天然成分ですがオリーブオイルに含まれているリノール酸が原因でアレルギーを発症することがあります。
アレルギーが発症した場合は、湿疹や痒みなの症状により判断しやすいため、アレルギーが出た場合は使用を中止してください。
(はじめてオリーブオイル石鹸を使用するときはパッチテストを行いましょう。)
オリーブオイルはニキビを悪化させる?
人気のオリーブオイル石鹸ですが、実はニキビの方が使用されるとニキビが悪化してしまう可能性が考えられます。
というのも、オリーブオイル成分の7割を占めるオレイン酸は脂肪酸に分類され、脂肪酸はアクネ菌の栄養源なので増殖させる原因に、そしてアクネ菌の代謝物が蓄積されてニキビの元になるからです。
ただし、アクネ菌の栄養源はオレイン酸に限らず、植物油を構成する10種類近くの脂肪酸すべてで、オレイン酸に限定されるわけではありません。
さらにニキビの原因は皮脂による毛穴詰まりなので、洗顔石鹸の働きで皮脂を洗い流す役割を果たし、泡やせっけんカスを残さなければニキビに影響を与えることはないでしょう。
結局のところ、オリーブオイル石鹸で「ニキビは悪化する」「ニキビには影響ない」の両意見が専門家の中で挙がっていることを考えれば、「悪影響があるかもしれないのなら使わないほうが良い。」というのが当サイトの考え。
天然オイルだから、どんな肌にも優しいだろうというのは早合点、使用する際は本当に自分の肌に合うかじっくり考えたいですね。
食用オリーブオイルで洗顔は可能なの?
オリーブオイル石鹸について調べていると、洗顔石鹸ではなく食用オリーブオイルを使用しているという方も多くいらっしゃいます。
オリーブオイルが美肌にいいなら、「食用オリーブオイルのほうがたくさん入っていてコストパフォーマンスがいい」という理由を掲げている方もいらっしゃいました。
結論からいうと、食用オリーブオイルも主成分はオレイン酸ですから、汚れを取り除いて、肌のうるおいを損なわない洗顔効果が期待できないわけではありません。
ですが化粧品に使われるオリーブオイルは、その目的のためにその他に肌に優しい成分を配合し、製造過程において徹底的に不純物が取り除かれているのです。
そう考えると、やはり食用より洗顔向けに加工されたオリーブオイル石鹸のほうが肌には安心かもしれません。
食用オリーブオイルで洗顔の手順
それでは実際にオリーブオイルで洗顔するときの手順をご紹介します。
(洗顔に使うオリーブオイルは純度の高いエクストラヴァージンオイルがおすすめです。)
電子レンジで1分ほど加熱した蒸しタオルを用意します。
キレイに洗った手にオリーブオイルを大さじ1杯とり、円を描くように顔になじませます。
(オリーブオイルはメイクを落としてくれる作用もありますが、アイメイクなどしっかりしたポイントメイクは事前に落としておいたほうが良いかもしれません。)
肌全体になじんできたらティッシュを軽く当てながら拭き取ります。
用意しておいた蒸しタオルで顔を10秒ほど温め、その後にベタベタ感がなくなるまで優しく拭き取ります。
ぬるめのお湯で洗い流します。オリーブオイルが肌に残ったままだと肌トラブルの要因になりますので丁寧に洗顔しましょう。
いつものスキンケアをおこないます。オリーブオイルは保湿作用がありますが、最後にすすぎの洗顔をしていますから、乾燥対策のためにしっかりとしたスキンケアは大切です。
オリーブオイルVSココナッツオイル
美肌効果が高いことで、オイル界の中でも名を馳せているオリーブオイル。
対して海外セレブ御用達でTVや雑誌でも取り上げられ、最近日本でも人気が爆発しているココナッツオイル。
もし洗顔石鹸の配合成分とするなら、オリーブオイルとココナッツオイルのどちらを選べばいいのでしょうか。
まずオリーブオイルの特性となるのはオレイン酸で、酸化しにくく、身体に良質な脂肪酸で老化を抑制する働きを持ちます。
さらにビタミンEやポリフェノールも含んでいるので、様々な角度から美肌へのアプローチが行えるでしょう。
ただし、オリーブオイルは長鎖脂肪酸なので熱に弱く劣化が早いため、石けんの製造方法によってはその効果が損なわれている可能性もあります。
いっぽうココナッツオイルの主成分はラウリン酸で、保水力や免疫力アップの働きが注目されている成分。
強い抗酸化物質を含むので、ニキビなど肌トラブルへの効果や美肌効果がかなり期待できます。
また、オリーブオイルが長鎖脂肪酸なのに対してココナッツオイルは中鎖脂肪酸、高温に強くて劣化の原因となる酸化が怒りにくいのも特徴。
どちらも負けず劣らず素晴らしいパワーを持つオイル界のサラブレッドですが、肌質には個人差があるので肌の調子や体調によって使い分けて見極めるのが良いでしょう。
オリーブオイル石鹸の使用上の注意
オリーブオイル配合の石鹸は比較的含有量が40~60%と多く、中には100%をうたうものもありますが、含有量が多ければ多いほど、柔らかく溶けやすいというデメリットになります。
化粧品成分表示で、石けん素地のみ(純石鹸)、もしくは、オリーブオイルと水酸化Naだけの表記の場合は、使用後にしっかり水きりして乾かすことができる石鹸ケースで保管しましょう。
また、オリーブオイルの含有量が高い石けんはやや泡立ちにくいこともデメリットとして挙げられますが、専用の泡立てネットを使用すれば濃密な泡が作りやすくなります。
オリーブオイル配合のおすすめ人気洗顔石鹸
オリーブオイルで口コミでの評判が良く、様々なランキングで選ばれているオリーブオイル配合の洗顔石鹸を紹介します。
(こちらのおすすめ洗顔石鹸は、通販・ドラッグストア(市販)にこだわっていません。)
アレッポの石鹸
石鹸発祥の地とも言われているシリアで作られた完全無添加石鹸で、オリーブオイル配合石鹸の代表格。
原料はオリーブオイル(シリア産)と、日本では月桂樹として知られているローレル(トルコ産)オイルで、昔ながらの釜炊き製法により手間暇かけて作られています。
またオリーブオイルは“高圧搾”という圧搾手法を取っており、果皮・果肉も含まれているのも特徴。
2番搾りの新鮮なオリーブオイルで作られたという石鹸は洗っている最中もヌメヌメ感がなく、洗い上がりの滑らかな肌触りは、お風呂から上がってもしっかり持続するのが人気のポイント。
オリーブオイル98%、ローレルオイル2%含有
オリーブオイル60%、ローレルオイル40%以上
オリーブオイル90% ローレルオイル10%含有
アレッポの石鹸の口コミ
体調や季節によって肌が乾燥に傾き、化粧水など日頃のスキンケアが合わない…というときも、この石鹸なら乾燥しにくいので安心です。
ずっと使い続けていますが肌の調子も良好。
匂いは独特なので好き嫌いがあると思いますが、洗顔はもうこれしか使えません。
岡田石けん(OKADA SOAP)
石鹸のベースには100%精製のオリーブオイルだけを使用し、低温でじっくり作り上げるコールドプロセス製法のため油脂の酸化や栄養分(グリセリン等)が極力失われていないのが特質すべきポイント。
合成界面活性剤はもちろん、香料・着色料・鉱物油・防腐剤・合成安定剤・紫外線吸収剤・シリコーン・合成ポリマーなど肌への刺激が心配される成分は一切配合されず、気密性の高いフィルムで個包装された商品には乾燥材が同封されている徹底ぶり。
粘り気の無い使用感で、付属の泡立てネットを使用するとフワフワでもっこりした泡がすぐにできあがります。
岡田石けんの口コミ
洗顔後はしっとりするのにベタつきがなく、すっきり。安全性がしっかりしているので赤ちゃんと一緒に使えそうです。
パレスチナ・オリーブ石鹸
東地中海地域はオリーブの原産地であり、特にパレスチナのヨルダン川西岸地域で採れるオリーブのおいしさは群を抜いていて、ここのオリーブオイルを飲むのは黄金を飲むようなものだと言われているそうです。
そんな贅沢なオリーブオイルを、生産者団体の「ガリラヤのシンディアナ」が現地で一貫した採取、圧搾、製造を経た正規輸入品がパレスチナ・オリーブ石鹸となります。
専用ネットを使うとクリーミーな泡がたち、なめらかで洗い心地はバツグン。
使った後の肌はカサカサしにくく、最後まで溶けたりせず崩れにくいのも特徴です。
パレスチナ・オリーブ石鹸の口コミ
洗った後は肌がキュッとする爽快感で、つっぱりも感じられず乾燥も少ないです。
洗顔後は適度に潤い感が得られ、私は洗顔以外に洗髪でも使用しています。
マルセイユソープ オリーブオイル
フランスで歴史の古いマルセイユソープは、“ごろっ”としたオリーブ色の大きい見た目と固さが特徴的。
マルセイユ製法をしていれば「マルセイユソープ」と名乗ることができますが、ランパルラトゥールはマルセイユ製法をしているメーカーはこの一社です。
72%以上のピュアベジタブルオイルを含み、豊かな泡立ちとしっとりした洗い上がりが魅力で、特に肌の弱い人や乾燥肌向けに訴求されている商品です。
また、全成分表を見るとココナッツオイルを指すパーム核油が配合されているので、ラウリン酸の働きにより泡立ちがよいのも特徴のひとつ。
マルセイユソープ オリーブオイルの口コミ
気になる体臭もきちんと取れていて、加齢臭ケアにもいいという話しを聞いたことがあります。
ただ石鹸の匂いが強く、お風呂場に独特の香りがこもるので慣れるまで1週間ほどかかりました。
高い洗浄能力で特に毛穴ケアには効果を発揮しそうです。
オリーブオイル石鹸は泡立ちが良くないというウワサもあるようですが、商品レビューを見ればわかるとおり、泡立ちが良い商品もあるので、自分の肌質と好みの使い心地に合わせたオリーブオイル石鹸で洗顔にトライして肌の透明感アップ、スベスベ肌を目指してみませんか。
【肌トラブル、ひとりで悩まないでください!】
コメントには、自由なご意見をお待ちしております。
もし肌トラブルに悩んでいる方で、「より詳細な話を聞いてみたい。」というのであれば、ぜひお聞かせください。
以下はスキンケアアドバイザーとして、意見を求められたときにお聞きしていることです。
もちろん全てに回答していただく必要はありませんが、現状を知ることでより的確なアドバイスができるかもしれません。
質問事項
①悩んでいる肌トラブルは何ですか?
②目標(いつまでに、どうなりたい)
③いつから悩んでいるか?そのきっかけはあるか?
④ポイントメイク落とし
使用している商品、お手入れの強さ、コットンの使用有無など
⑤クレンジング方法
使用している商品、お手入れの強さや時間、洗う順序
⑥洗顔方法
使用している商品、お手入れの強さや時間、洗う順序
⑦化粧水
使用している商品、量、お手入れ方法(コットンやハンドプレス)
⑧美容液・乳液・クリーム
使用している商品、量
⑨日焼け止め
使用している商品、SPF、PA、量
⑩朝と夜のスキンケア
朝と夜のスキンケアで異なる点があれば
⑪ライフスタイル
・睡眠
・ストレス有無
・生活環境(冷房の有無・窓際での活動など)
・水分補給
・便通
・嗜好品(お酒や喫煙など)
・外での活動時間
・病歴
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