美容系ブログや情報サイトを調べると「界面活性剤をたくさん配合している洗顔フォームは肌に良くない」と紹介されていることが多いです。
しかし、洗顔石鹸の人気ランキングをチェックすると洗顔フォームも多くランクインしていて「洗顔フォームはお肌に悪いのでは?」という疑問が湧いてきますよね?

 

 

 

合成界面活性剤の洗浄パワーが肌をボロボロに!

界面活性剤が肌に与える影響

 

透明感あふれるなめらかな肌質を保つことは、女性にとって永遠の課題と言っても過言ではありません。

 

美肌維持の大切な要素は食べ物や睡眠などいろいろありますが、中でも基本中の基本は、やっぱりスキンケアのファーストステップに当たる洗顔。

 

特に、肌に直接つける洗顔フォームは、主原料や配合成分をきちんと把握して自分の肌に合ったものを選びたいものです。

 

ところで、“界面活性剤”という言葉を聞いたことはありますか?

 

界面活性剤の説明まではできなくても、「何となく肌に悪そう…。」というイメージを持たれている人は多いでしょう。

 

“界面活性剤”は何千種類も存在しおり、洗剤、石けん、洗顔料やシャンプーなど使用する商品に合わせて界面活性剤が“洗浄剤”として皮膚やケ毛穴の汚れを洗い流すために配合されています。

 

メイク汚れや皮脂汚れを強力な洗浄パワーで落としてくれるのですが、この落とす力が強すぎると、きめ細かい肌を守っているバリアまで壊し、肌トラブルを招いてしまう危険性があります。

 

しかし、洗浄力の強い洗顔フォームは、どうしても“合成界面活性剤”が含まれている商品が多いのが現在の石けん事情。

 

そのため、お肌に負担をかけない洗顔料として、合成界面活性剤が配合されていることが多い洗顔フォームよりも固形石けんのほうがおすすめ商品として紹介されているのでしょう。

 

 

洗顔石鹸・フォームともにある“無添加洗顔料”

無添加洗顔料は”完全”無添加ではない。

 

洗顔料には、大きく分類すると洗顔石鹸と洗顔フォームの2つに分けることができ、わかりやすい違いは“形状(パッケージ)”と“合成界面活性剤”が配合されているかどうか。

 

これ以上の無添加石鹸はないと言われる、合成物質を一切含まず石鹸素地が98%、残りの22%が少量の油脂”の純石鹸。

 

ほとんどの方が純石鹸は“完全無添加石鹸”だと認識されていますが、成分表示の98%成分に当たる“石けん素地”や“カリ石けん素地”は、厳密に分類すると界面活性剤になります。

 

「固形石鹸も界面活性剤で作られているなら、肌への影響は洗顔フォームと代わりないのでは?」

 

そんな疑問が出てきますが、固形の洗顔石鹸は天然由来成分で構成されている“界面活性剤”で、洗顔フォームは石油由来合成化学成分の“合成界面活性剤”が配合されていることが多いので、肌負担が大きい石油由来成分が配合された洗顔フォームより肌に優しいのは固形石鹸という認識が定着されているのでしょう。

 

※上記は一般論で固形石鹸でも合成界面活性剤が配合されていますし、その逆で植物由来の界面活性剤を主としている洗顔フォームもあります。

 

近年の無添加洗顔料ブームで、余計な添加物を一切使用しないというスタンスのメーカーがたくさん増えており、洗顔フォームも無添加をうたう商品が徐々に増えつつあります。

 

「だけど合成界面活性剤が入っていたら無添加石鹸じゃないよね?」

 

確かにそうなのですが、今のところ日本では石油系界面活性剤が合成成分に配合されていなければ“無添加”、石油系界面活性剤が配合されていてもベース成分に防腐剤が配合されていなければ“無添加”というように、表示指定成分に添加物が1つでも配合されていなければ“無添加洗顔料”と売り出しても何の問題もありません。

 

ですから、ただパッケージなどに表示されている“無添加”を鵜呑みするのではなく、購入前に成分表をチェックして、刺激性の高い成分が無添加であることを確認することが私たち購入者に求められることではないでしょうか?

 

※通販コスメの公式サイトや化粧品メーカーサイトの商品情報には、「○つの無添加」というように化粧品表示指定成分の何が無添加なのかを確認できる商品が増えています。

 

 

洗顔フォームは配合成分や使用感が豊富

洗顔フォームのメリット

 

固形石けんで洗顔すると「ちょっと肌がつっぱるな」、という使い心地を経験した人っているのではないでしょうか?

 

これは、固形石けんが洗顔フォームに比べて油分が少なく、必要最低限の成分しか入っていないのが理由。さらに、化学成分を配合していない無添加石鹸は、どうしても泡立ちが悪く泡立て用のネットを使用しなければならない商品が多いのも事実です。

 

※ラウリン酸のように天然素材で泡立ちが良くなる成分を配合するなど、洗い心地を良くする工夫を取り入れた固形石けんもたくさん存在します。

 

その点、洗顔フォームは泡立ちが良く数種類の保湿成分が配合されて使用感が良いとクチコミでも評価されています。

 

「洗顔石鹸と比較すると添加物が多いのに、しっとりと肌は潤い仕上がりがいい。」

 

一見矛盾に思えますが、先にお伝えしたように添加物が配合されているかが問題ではなく、それが肌に悪い添加物なのかが問題。

 

ですから、今話題の「米ぬかエキス配合」や「オーガニック美容成分」が配合された製品、洗浄成分に植物性由来のホホバオイルを使用した製品など、肌への優しさにこだわった成分の洗顔フォームなら決してお肌に悪い洗顔料とはならないでしょう。

 

さらに洗顔フォームのメリットには、クリーム状や泡ポンプ容器など泡立てやすいことと、リキッドやパウダータイプ・ジェルまで様々な形状から選べるという点もあります。

 

形状の状態によっても使用感は千差万別で、たとえばリキッドなら脂質が含まれていないものが多いので洗い上がりはさっぱりジェルは保湿力が高めの潤いタイプといった特徴があります。

 

それぞれの洗顔フォームのタイプと自分の肌コンディションを見合わせて、慎重に選んでいくことが大切でしょう。

 

 

押さえたい購入ポイント

洗顔フォームの選び方

 

ここまで無添加洗顔料についていろいろ述べてきましたが、一口に“無添加”と言ってもピンキリで、そもそも無添加とは全ての添加物が一切入っていないということではありません。

 

薬事法の今のルールでは商品に無添加と表記するための明確なルールや規程が設けられていないので、その線引きは曖昧。

 

そこで、少しでも安心して使える無添加洗顔料の選び方を押さえておきましょう。

 

まず洗顔石鹸の選び方ポイントは①成分配合 ②泡立ち ③コストパフォーマンス、になるでしょう。

 

脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウムといった天然成分で構成されているものを選べば、肌に優しい石けん素地の商品がおすすめ。

 

加えて火山灰や泥、豆乳などの成分が配合されているものは、肌の潤いをサポートしてくれるでしょう。

 

ただし、泡立ちが悪いと肌に擦り付けて洗ってしまい、肌を傷つけてしまう恐れがあるので、できるだけ泡立ちの良いものを選ぶのがおすすめです。

 

窯だき製法や低温製法など手間暇かけて作られた洗顔石鹸は、安心な反面どうしても価格はお高めになってしまいますが、洗顔は化粧水などと同様に毎日続けるものなのでコスパの良さは欠かせません。

 

一方、洗顔フォームはコスパを抑えることができる反面、大量生産ゆえの①石油由来の界面活性剤 ②合成香料 ③合成着色料 ④一部の防腐剤といった肌環境を刺激する成分が配合されている可能性があるので、配合成分による効果とコスパのバランスの取れた商品の見極めが洗顔石鹸選びの1つのポイントになるでしょう。

 

さらに大事なことをもう1つ。洗顔料には弱酸性と弱アルカリ性のものがありますが、特別な敏感肌や乾燥肌でもない限り、弱アルカリ性のものが良いでしょう。

 

それは、弱アルカリ性のほうが汚れをしっかり落とす上に、洗い上がりが優しいとされているのです。

 

実は、“美人の湯”など有名な温泉は、いずれも弱アルカリ性が多いもの。ぜひ試してみてくださいね。

 

いかがでしたか?
洗顔石鹸・洗顔フォームにはそれぞれ良さがありますし、“無添加”をうたう商品でも購入前にしっかり主原料や配合成分を見極めなければ肌への危険信号になりかねません。
でも、使用感や形状で選択肢が多い洗顔フォームで、肌への優しさにこだわった高品質の商品が増えているのは嬉しいですよね。
上手に洗顔料を取り入れて、友人に自慢できるツルツル美肌を叶えていきませんか?