正しいニキビケアをしても、ニキビが改善しないという経験はありませんか?
もしかすると、良かれと思って行っているスキンケアや洗浄力や刺激性の強い洗顔料を使っているのかもしれません…。

 

 

 

ニキビの原因はアクネ菌でなく毛穴つまり

毛穴つまり

 

ニキビの原因を何かと聞いたとき、“アクネ菌が原因”と答える人が非常に多いですが、ニキビの原因は“アクネ菌”ではなく“毛穴つまり”です。

 

アクネ菌(正式名称:プロピオニバクテリウム・アクネス)が増殖してニキビが炎症を起こして悪化しますが、アクネ菌は肌になくてはならない皮膚常在菌であることを忘れてはいけません。
アクネ菌には、大腸菌のように良い働きをする善玉アクネ菌と体に悪い影響を与える悪玉アクネ菌が存在し、善玉アクネ菌は肌のph値を弱酸性(4~6)に保つことで病原菌の繁殖を抑制する働きがあります。
一方、悪玉アクネ菌はリパーゼ酵素を生み出して皮脂をグリセリンと遊離脂肪酸に分解しますが、このときに生成(分解)された遊離脂肪酸が酸化してニキビ炎症の原因となる過酸化脂質なります。

 

通常数のアクネ菌が皮膚上に存在するのは問題ありませんが、角栓や汚れなど毛穴がつまって毛穴に皮脂が溜まるとアクネ菌(悪玉)が異常繁殖してしまうことがニキビトラブルにつながるのです。
毛穴つまりは、ホルモンバランスの乱れ・皮膚の炎症・紫外線のダメージによって角質層が固く分厚く(角質肥厚)なってしまう、男性ホルモンの影響で皮脂が過剰分泌されることが原因。

 

ですので、角質肥厚になる前に不要な角質は洗い流す、過剰分泌された皮脂も洗い流す、この2点がクリアできる洗顔料選びが大切になってきます。
(ニキビケアは部位別に適したケア方法があるので、詳細は「おでこ・頬・あご・首・デコルテ、部位別のニキビケアとは?」で紹介します。)

 

 

洗顔してもニキビが治らない?見直したいポイント

スキンケアの基本となる正しい洗顔をしてもニキビが治らない、もしかするとニキビケアのために良かれと思っている治療法や改善方法が逆効果になっているのかもしれません。

 

ニキビ(コメド)を潰している。

発生してしまったニキビを早く治したいとネットでニキビの治し方を検索すると、即効性がある自分でできる改善策の情報として多いのが“ニキビを潰して治そう”という内容。
この情報は半分正解で半分不正解、なぜならニキビを潰して治るのは、炎症前の白ニキビと黒ニキビだけだからです。
さらに、ニキビを潰すときに間違っても爪などで行うのはNG、色素沈着やにきび跡の原因にもなる可能性があるのでニキビを潰すための器具“コメドプッシャー”の使用をおすすめします。
(コメドプッシャーは700円~3,000円程度で購入できます。)

 

【コメドプッシャーの使い方】

コメドプッシャー

 

1.消毒液(エタノールなど)でニキビができている部位とその周りを消毒します。

 

2.コメドプッシャー先端の輪の中にニキビを入れて、何度か繰り返し押してコメドを出します。

 

コメドプッシャーで処置をしたあとは毛穴が開いた状態なので、毛穴の引き締め効果のある化粧水や美容液で仕上げをしましょう。
(毛穴の引き締め効果(収れん作用)のある美容成分:ビタミンC誘導体、フラーレン、EGF、セラミド)

 

ただしコメドプッシャーが正しく行えなかった場合は、逆にニキビ跡の原因になります…。
皮膚科を受診すると初期ニキビ(白ニキビや黒ニキビ)の治療にコメドプッシャーと同様の処置を行ってくれるので、セルフケアの知識やその後のスキンケア方法に自信がない場合は皮膚科(美容皮膚科)でコメド除去の治療方法を選ぶことをおすすめします。

 

洗顔料を使用した洗顔は1日2回まで。

洗顔料は皮脂を洗い流します

 

日頃から汗をかきやすい体質、脂性肌、肌がべたつく、こういった症状の対処法はすっきりするために洗顔を行うこともあると思います。
ただし、注意しないといけないのは、洗顔料を使用した洗顔法は1日2回までに留めておくということ。

 

当たり前ですが洗顔料を使用すると水洗顔よりも洗浄力が高いので、皮膚表面に必要な皮脂を洗い流してしまう可能性が高くなります。
結果、化粧品選びを間違えるとお肌は乾燥肌に傾いてしまい、乾燥からお肌を守るために体は皮脂を分泌するようになります。

 

症状別や肌質別の洗顔石鹸の人気ランキングで選ばれている洗顔料を使用しているにも関わらず「ニキビが増えた」「ニキビがなかなか治らない」という口コミがありますが、もしかするとそれらの商品口コミは、洗顔のし過ぎで皮脂の分泌量が過多になりニキビが出来やすい肌環境になっているのかもしれません。

 

洗顔で満足して保湿ケアをしていない。

保湿ケアで肌バリアを高めましょう。

 

最近は「洗顔後もしっかり保湿」というようなタイプのキャッチコピーで販売されている洗顔料が増えてきました。
しかし洗顔料は洗い流すスキンケアアイテムなので、いくら保水力の高い成分が配合されていてもそれを当てにして洗顔後に肌表面の保湿をしないケア方法は間違いです。

 

特にニキビが繰り返されている状態はお肌が乾燥して肌バリア機能が弱まっている状態ですから、乾燥肌、オイリー肌(脂性肌)、敏感肌、普通肌の肌状態に関係なく、しっかりと保湿ケアをしていく必要があります。
保湿ケアは角質層に水分を届けて肌バリア機能を高めますし、水分と脂分のバランスが取れることで肌トラブルを招きにくい健康な肌に近づいていくでしょう。

 

ニキビが治らないのはストレスの要因が大きい。

洗顔もしっかりと行っている、食生活や睡眠不足など生活習慣にも問題はない、それなのにニキビが治らないというのであれば、ストレスが影響しているかもしれません。

 

実際に大人ニキビに悩んでいた人が人事異動で嫌な上司から離れることができたり、4月のクラス替え直後に思春期ニキビが一気に増えたりということはよくある話。
ストレスは自律神経の交換神経が優位に働き、常に体は緊張した状態になり皮脂が分泌されやすくなります。

 

お肌の様子

 

ストレスを受けやすいといわれている現代社会ですが、ストレスはニキビだけでなく身体にとって「百害あって一利なし」。
ストレスを減らすことはできないか、できるところからニキビの発生原因ともなるストレス対策としてライフスタイルを改善してみましょう。

 

 

その洗顔料の選び方、合っていますか?

正しい洗顔方法を行っていても、使用している洗顔料が間違っていれば、それはニキビ改善やニキビ予防につながりません。

 

洗浄力の強い洗顔料を選んでいませんか?

界面活性剤の影響

 

ありがちなのが思春期ニキビで悩んでいたときに使用した洗顔料を、大人ニキビのケアで使用すること。
10代は皮脂がどの年代よりも一番皮脂が分泌されている時期なので、20代以降は肌質にも左右されますが思春期と比較すると皮脂分泌は少なくなるでしょう。
ですから10代から愛用している洗顔料を20代以降も使用しているなら、肌状態に対して洗浄力が強い可能性があります。

 

また、ニキビ肌のトラブルを抱えている人は“余分な皮脂を取り除く”ためにピーリング剤配合の洗顔料や洗浄力の高い洗顔料を選んでしまっていることが多いです。

 

洗浄力が強い洗顔料を継続していると、本来なら肌バリア機能を果たす皮脂も洗い流してしまうので、外からのダメージを受けやすくなりますし、乾燥によりターンオーバーが乱れ低下した肌バリアをカバーするために皮脂が過剰分泌されるようになります。
洗浄力の強い洗顔料を使用した場合は、洗顔後にお肌がつっぱったり、ヒリヒリ刺激を受けたりするので、洗い上がりがそのような場合は洗顔料の見直しをした方がよいでしょう。

 

無添加洗顔料を試してみましょう。

無添加石鹸と界面活性剤の違い

 

私は洗顔料の品質やコストを考慮した場合、一概に「無添加洗顔石鹸のほうが優れている」とは言えないと思います。
しかし、正しい洗顔をしてもニキビが治らないときは一度無添加洗顔石鹸を選んでみるのも手だと思います。

 

特に“合成界面活性剤”に関しては無添加のほうがおすすめで、その理由としては洗浄力が高いことと、浸透性が強く角質層のさらに奥まで入り込んでしまうから。
肌トラブルのない健康なお肌の場合は問題なくても、ニキビができているような弱ったお肌には界面活性剤は刺激になってしまうでしょう。

 

 

正しい洗顔方法と生活習慣を身につけて、ニキビを作らないことが一番のニキビケアです。
ニキビができて弱っている肌にも安心して使用でき、ニキビ肌改善につながるおすすめ洗顔料のランキングを以下バナーからチェックすることができます。