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無添加石鹸は合成界面活性剤が無添加の石けんを指すの?

「無添加石鹸は、合成界面活性剤が使われていない肌に優しく&安全」と思っている人は要注意!

 

合成界面活性剤を避けたい人はもちろん、肌負担を抑えた石鹸選びをしたいなら、消費者が無添加石鹸で誤解のない正しい知識を持つのが大切です。

 

添加物を避けるだけでは安心とも言えず、無添加石鹸にもメリットだけでなくデメリットもあります

 

 

 


無添加とは?

食品や化粧品で使われる「無添加」とは?

 

無添加とは、字の通り添加物が使われていないものを指しますが、直接的な目的ではなく保存や製造加工、品質維持、見た目のために使われるものを指します。

 

例えば、コンビニで手軽に買える食品からパンを取り上げてみれば、酵母と一緒に使われるイーストフードや臭素酸カリウム、着色料といった添加物を含むものが多く、また豆腐を作るのに必要な“にがり”だって添加物に当てはまります。

 

意外なところでは、味を付け足す機能として使われる食塩や醤油は添加物ではありませんが、砂糖やうま味調味料(化学調味料)は製造時に添加物が使われるため無添加とは言えません。

 

人工的な合成科学物質で作られた材料を添加物とイメージしがちですが、食品では自然由来の天然添加物も立派な「食品添加物」なのです。

 

そして、化粧品での添加物も食品と同じように本来、使う目的に直接必要ではない成分を添加物として扱われています。

 

無添加とは、おおざっぱに言ってしまうと「身体や肌に不要な成分が使われていない」という意味。

 

ですが正確には「すべての添加物が一切使われていない」「誰でも安心・安全に使用できる」のが無添加とは言えません。

 

また、品質保持や見た目、使い心地といった目的でも添加物は活用されているため“無添加ならでは“の不便さもあります。

 


添加物の何が危険なのか?

今も使われている添加物は危険なの?

 

わざわざ「添加物が入っているからコレを使おう!」と食品や化粧品を選ぶ人は少なく「無添加=安心・安全・優しい」というイメージが強いはず。

 

実際に、食品添加物は「食品衛生法」の他、JAS法に則って使われているので安全性評価をクリアしたものが流通しています。

 

食品安全委員会で一日に摂取しても問題ない摂取許容量(ADI)の設定をして安全性のチェックを行い、厚生労働省が、日常の食事による摂取量がADIを下回るように、使用基準などを定める安全関連の管理をしているのです。

 

ですが、海外ではその危険性から使用を禁止している添加物や、日本国内でも危険性を訴える添加物があるのも事実。

 

例えば、人工甘味料「アステルパーム」は、目や耳の神経に悪影響を与えるとして、海外だけでなく日本の医師も注意喚起しているものの、現在も加工食品が食品スーパーやコンビニで販売されています。

 

また化粧品で言えば酸化防止剤や人工保存料、合成保存料、安定剤といった添加物たちから肌荒れやニキビ、化粧かぶれを引き起こす人もいます。

 

食品と同じく、化粧品の添加物も種類や配合量は危険性のないレベルを使い販売されていますが、アレルギー反応のように個人差の影響もあるのです。

 

「添加物は絶対に危険」とは言えないものの、品質維持やコスパ面、希少性から考えると添加物がない食品や化粧品を買い揃えるのは至難の業。

 

過去に添加物で健康被害やトラブルが起きていない人は「できれば使われていない方が良い」というのが現実的な答えとなるでしょう。

 

 


無添加石鹸とは?無添加石鹸の定義

無添加の定義はバラバラ?

 

無添加石鹸とは、添加物が含まれていない石鹸を指しますが食品添加物とは違い、薬事法で定められた明確なルールはありません。

 

添加物の意味から考えて、石鹸として汚れを落とす目的以外の“肌にとって不要な成分”を無添加石鹸の定義として扱われています。

 

一般的にはアルコールや合成界面活性剤、防腐剤、保存料、香料、着色料が使われていないものが無添加石鹸となっているものの、どれか1つでも無添加ならば無添加石鹸なのが難しいところ…。

 

そのため、香料・着色料が無添加でも界面活性剤が使われている無添加石鹸もあれば、アルコールフリーの無添加処方でも代用品で肌が荒れるリスクもゼロとは言えないのです。

 

化粧品メーカーごとに無添加の定義も違いますが、ここでは石鹸に注目していくつかの定義をご紹介します。

 

1つ、もしくは複数当てはまる商品もありますが「気になる商品は何が無添加なのか?」また「自分にとってのメリットとデメリットのどちらになるのか?」というのを見極めていきましょう。

 


アルコールフリー

アルコールフリー

 

洗顔石鹸を含め化粧品ではアルコールは「エタノール」と表記されています。

 

食品では清酒として食品添加物ともしても扱われていますが、化粧品では油分との親和性が一番の魅力。

 

雑菌の繁殖防ぐ品質保持成分だけではなく、肌や毛穴を引き締める収れん作用としても役立ってくれるのです。

 

ただし、その消毒作用が強く出過ぎると、肌に必要な皮脂膜まで取り除いてしまうことになり、乾燥や保護するための皮脂過多になる恐れも…。

 

そのため最近では、アルコールフリーの無添加化粧品や無添加石鹸として、より刺激の少ない自然由来成分などを活用して作る製品も多いです。

 

ただし、化粧品作用としてではなく、製造過程で必要な美容成分の抽出や保存料として微量に使われていたとしてもアルコールフリーと扱うことができます。

 

「アルコールフリー=アルコールが一切使われていない」とは言い切れないので注意が必要です。

 

ちなみに、フェノキシエタノールは別名エチレングリコールモノフェニルエーテルとも呼ばれ、皮膜を壊す恐れの“エタノール”は使われていない自然界に存在する防腐剤の一種。

 

ですが、フェノキシエタノールも抽出時にわずかにアルコールが使われているので、エタノールとは違うもののアルコール完全フリーとは言えません。

 


界面活性剤が使われていない

界面活性剤も種類が豊富

 

界面活性剤とは本来、水と油のような混ざり合わない物質を混ぜる働きをもち、これにより肌表面の汚れを落とす働きがあります。

 

石鹸素地も界面活性剤のひとつとして考えれば、界面活性剤が使われていない無添加石鹸は存在しないと言えるでしょう。

 

いわゆる界面活性剤不使用の無添加石鹸は「合成界面活性剤」「石油系界面活性剤」という言葉が使われているのが一般的。

 

石油系以外には大豆のサポニンや卵黄のレシチン、アミノ酸系が原料となった天然界面活性剤があります。

 

もう1つ、高級アルコール系の界面活性剤もありますが、洗顔よりは浴用のボディーソープに使われることが多いです。

 

高級アルコール系は植物由来を化学合成させてエステル化した合成界面活性剤なので、天然系か石油系か…というのは原材料で変わります。

 

いずれも界面活性剤は洗浄効果として使われていますが、合成界面活性剤または石油系界面活性剤が無添加の石鹸は、石鹸素地とは違い成分効果が持続しやすいのが特徴的。

 

そのため界面活性剤が無添加の石鹸なら、直接的な成分の刺激としてはもちろん、わずかに蓄積された時の負担を防ぐことができるでしょう。

 


防腐剤・保存料が不使用

肌には不要でも、メリットもある!

 

防腐剤や保存料は、品質維持のために必要な成分で、まさに肌にとっては不必要な存在と言えるもの。

 

ですが、濡らして使う洗顔石鹸だからこそ、防腐剤や保存料で品質を維持するのも大切です。

 

もし、防腐剤や保存料が一切使われていない石鹸ならば、溶けやすく雑菌の繁殖も起こりやすいので丁寧な取り扱いが必須。

 

また、油脂が減量に使われる石鹸だからこそ酸化もしやすいため、使い切る期限も意識しなければいけません。

 

元々アルカリ性の洗顔石鹸は変質しにくい特徴があり、さらにpH値を調整することで腐敗しにくくさせることが可能なので、防腐剤や保存料が不使用の石鹸も多いです。

 

とは言え、洗浄成分以外の美容成分が配合された洗顔石鹸の場合は、エデト酸やパラベンといった品質を維持する防腐剤や保存料が使われることもあります。

 


無香料・無着色料

色や香りは毒なの?

 

香料や着色料といった使い心地のための添加物を使わない洗顔料も、無添加石鹸のひとつとなっています。

 

人工香料や化学合成で作られた合成着色料も、肌の汚れ落としに必要な成分ではなく、香水のような強い香りやカラフルな色味など“五感でわかる添加物”なので、特に気をつけて選んでいる人も少なくありません。

 

ただし、香料や着色料はすべて人工的なものではなく、例えばアロマオイルの精油や原料がもつ色味などは、余計な加工せずに香りや色味を付けて仕上げることが可能です。

 

また、成分臭が不快に感じたり、五感で楽しめるからこそ生まれるリラックス効果を考えれば、けしてデメリットだけとも言えません。

 

もちろん肌荒れの経験がある人は避けるべき添加物ですが、あえて香りや見た目を楽しむ人もいます。

 

 


合成界面活性剤は本当に悪者か?

合成界面活性剤の何がいけないのか?

 

薬事法での決まりがないためメーカーごとに定義が違い、アルコールや合成界面活性剤、防腐剤、保存料、香料、着色料など、いずれか1つでも使われていなければ「無添加石鹸」と言うことができます。

 

そのため「合成界面活性剤が無添加石けんなのか?」と言われると、商品によってYESともNOとも答えは変わってきます。

 

また、それぞれの添加物にも使われる目的があり、デメリットだけではないメリットもあります。

 

自分の肌への刺激を考えるのが一番ですが、問題ないのなら使い心地や取り扱いの便利さ、値段といった部分を踏まえて、無添加石鹸を選んでいくのが良いでしょう。

 

「どの成分が合わないのかわからないけれど、刺激成分は避けたい。」という人は、厚生労働省がかつて提示していた旧102表示指定成分をチェックしてみるのもおすすめです。

 

 


旧102表示指定成分について

かつて使われていた表示指定成分102種類

 

今では洗顔料を含め化粧品にはすべて、容器などに成分一覧表というのが記載されて全成分を確認できますが、これは2001年に改正された薬事法によるもの。

 

それ以前は、使う人の体質によって稀にアレルギーなどの肌トラブルを引き起こす恐れがある成分として厚生労働省が注意喚起をしている102種類の表示指定成分だけ、表示義務がありました。

 

今では、それに限らず安全性を見極めるためすべてが表記されている分、化粧品表示指定成分の対象がわかりにくくなってしまったのも事実…。

 

特に「自分にとっての刺激成分がわからないけれど、出来る限り危険性のあるものは避けたい!」という人は、表示指定成分から選んでいくのも良いアイデアと言えるでしょう。
(102種類すべての旧表示指定成分については「日本オーガニックコスメ協会」(http://joca.jp/102list.htm)で一覧が表示されています。)

 

いくつか紹介すると、パラベンやベンジルアルコール、BHT、PG、青色◯号、赤色◯号といった防腐剤や保湿剤、着色料など、今でも配合成分としてよく見かけるものも表示指定成分の対象になっています。

 


旧102表示指定成分がなければ安心か?

表示指定成分は厚生労働省から指定された危険な可能性のある成分ですが、それ以外の成分がすべて安全とは言えず、だからこそ全成分表示に薬事法が改正されたという背景もあります。

 

膨大な数の化粧品成分の中から、ひとつの判断基準に表示指定成分は役立ちますが、だからといってそれ以外は「絶対安全」とは言い切れないので、注意しましょう。

 

 


無添加石鹸の「添加物」とは?~成分の紹介

ここでは、具体的に成分名をだしながら、できれば避けたほうが良い添加物と、おすすめできる代用成分&安全性に優れた成分をご紹介します。

 

日本では含有量など厳しく基準が設けられているため、過度に神経質になる必要はありませんが、肌質によっては刺激になる可能性があるためおすすめ成分から探したり、避けたほうが良い添加物から消去法で選ぶのも良いアイデアのひとつです。

 

乳化剤・洗浄成分
× 合成界面活性剤
例)ラウレス硫酸Na
  ラウリル硫酸Na
  ラウリル硫酸カリウム
  アルキル硫酸
○ 石けん成分、レシチン、大豆エキス

 

防腐剤
× 合成防腐剤
例)パラベン
  フェノキシエタノール
○ ローズマリーエキス、ヒノキチオール、クマザサ

 

着色料
× 人工着色料
例)青色◯号
  赤色◯号
○ 酸化チタン、酸化鉄

 

着色料
× 人工着色料
例)青色◯号
  赤色◯号
○ 酸化チタン、酸化鉄

 

香料
× 合成香料
○ 精油

 

オイル分
× 合成油剤
○ アーモンド油、オリーブ油、ひまわり油

 

有効エキスの抽出溶剤
× 合成溶剤
○ 水、発酵醸造エタノール

 

 


添加物が一切ない「完全無添加石鹸」

完全無添加石鹸の定義

 

添加物にも色々な目的や種類で使われていますが、すべての添加物を含まない本当の無添加石鹸をわかりやすく「完全無添加石鹸」と表現していることがあります。

 

これは、旧102表示指定成分はもちろんアルコール、合成界面活性剤、防腐剤、保存料、着色料、香料…など、すべての添加物を配合していない石鹸。

 

中には「化学合成添加剤を使っていない」といった注意書きが加えられていることもありますが、有機栽培の原料からこだわっている植物由来を原料としたオーガニック化粧品では、完全無添加石鹸をプッシュしているところが多いです。

 

ただし、この「完全無添加石鹸」も明確な定義はないため、洗顔石鹸として最もシンプルなのは石鹸素地で作られた「純石鹸」が「完全無添加石鹸」となるのか難しい話になってしまいます。

 

それは、界面活性剤である石鹸素地が使われていたり、製造中に自然発生する保湿作用をもったグリセリンが食品添加物としても使われる成分のため。

 

添加物として活用される成分が含まれているのなら「完全無添加とは言えない」のも当てはまります。
(純石鹸については「純石鹸とはどんな石鹸のこと?洗顔に使える無添加石鹸なの?」をご覧ください。)

 

考え方によっては「完全無添加の洗顔石鹸は存在しない」という答えも当てはまってくるでしょう。

 


完全無添加石鹸のメリット・デメリット

完全無添加のメリットとデメリット

 

一般的に「完全無添加石鹸」を意味する合成化学物質を一切使っていない石鹸は、肌への余計な成分が含まれていないので、洗顔の目的である汚れ落としに安心して使えるアイテムと言えるでしょう。

 

合成界面活性剤の特徴でもある長時間、効果を持続する作用がないため、特に敏感肌や乾燥肌の人にとっては水分蒸発や皮脂膜の破壊を防ぐことができ、ニキビや肌荒れといったトラブルに発展するリスクも減ります。

 

また、合成化学物質を使わずとも、精油や樹脂オイルなど天然植物由来の原料で、香りや洗い上がり、泡立ちに不満を抱くこともないでしょう。

 

ただし、いくら化学合成物質が使われていないといっても、アレルギー体質の人にとっては天然由来成分でも刺激となる恐れがあります。

 

さらに、手間暇のかかる製造方法や希少性の高い原料を作ることで、大量生産も難しく値段が高くなりがち…。

 

加えて、いくら使い心地にこだわっているとはいえ、美容成分や泡立ち、泡切れの良さを考えて作られた石鹸に比べれば劣ってしまいます。

 

完全無添加石鹸は、肌への負担がない低刺激ないメリットがある反面、そうとも言い切れない部分やデメリットもあるのです。

 

 


まとめ:無添加石鹸は…意外にあいまい?!

無添加を選ぶのは個人で違う?!

 

無添加石鹸は、合成界面活性剤だけが無添加の石けんを意味するものではありませんが、合成界面活性剤を含め、添加物を使う理由や目的があります。

 

また、日本国内で製造販売されている化粧品類は、配合量や種類など安全性が確認できたものとなっているので、一概に添加物は悪者とも言えません。

 

薬事法で明確な決まりがないため、その無添加石鹸の定義もあいまいですが、まずは自分にとってのデメリットとメリットの情報をしっかり知るのが大切。

 

それがわかれば、アレルギー体質の人は植物由来の無添加石鹸を避けたり、コスパ重視で可愛らしいデザインや色味で作られた石鹸を安く手に入れることができます。

 

人によっては避けたほうが良い石鹸あるように、使っても問題ない石鹸もあるので、ぜひ賢くお得に無添加石鹸を選んでいきましょう。

 

食品メーカーの添加物と比べると、化粧品はあいまいな部分が多いですが、国内販売されているものは虚偽表示の恐れもないので、まずは無添加の種類と成分一覧から肌トラブルを避けた選び方をしていくのが第一歩と言えるでしょう。

 

この記事を書いた人

スキンケアアドバイザー 松本美香

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