無添加石鹸を選んで使う人は、少しでも肌への刺激を防ぐ洗顔に取り組みたいと思っているのではないでしょうか?

 

使い終わった洗顔用石鹸を衛生的に保管するのも、肌のことを考えた大切な行動のひとつです。

 

無添加石鹸の特徴を知ると、添加物がないからこそ気をつけたい保存方法の注意点が見えてきました。

 

 

無添加石鹸だから危険なこと

肌に優しく安心&安全なイメージの無添加石鹸ですが、添加物が入っていない石鹸だからこそ気をつけたい「危険」な一面があるのを知っていましたか?

 

低刺激な洗顔をするために選んだ無添加石鹸も、間違った保管方法で肌トラブルを引き起こす恐れもあるのです。

 

無添加石鹸の特徴と保管方法に大きく影響する“防腐剤”について調べてみました。

 

無添加石鹸の特徴と防腐剤(パラベン)について

防腐剤が含まれていない無添加石鹸もあります

 

無添加石鹸といえば、字の通り“添加物が入っていない”のが大きな特徴となってきます。

 

添加物は泡立ちや洗いあがりといった洗浄力を高めるのに加え、成分効果や品質維持、コスパ、香りや色味の使い心地など幅広い役割で使われるものです。

 

とは言え直接、肌にとって必要な成分とは言えず、人によっては添加物が刺激となる恐れもあります。

 

食品と同じように、肌へ直に触れるものだからこそ無添加石鹸を選ぶ人は少なくありません。

 

ただ、食品とは違い“化粧品の無添加”には明確な定義がなく、一般的に防腐剤や保存料、着色料といった旧102表示指定成分を使っていないタイプを無添加として扱っています

 

旧102表示指定成分は、かつて厚生労働省が人によって刺激となる恐れとなる102種類(香料を含め103種類)の化学物質を指し、2001年3月まで表示義務が必要だった成分。

 

2001年4月以降は、キャリーオーバー成分など一部を除き全成分表示の義務化が始まったため、かつての表示義務成分を使わないことで”無添加”としているのです。

 

その中でも、保管方法に影響してくるのが防腐剤で、特に「パラベンフリー」「パラベン不使用」といったキャッチフレーズを見たことある方も多いのではないでしょうか?

 

メチルパラベンやエチルパラベン、プロピルパラベン、イソプロピルパラベンなど最もポピュラーな防腐剤がパラベンとなっていますが、これも旧表示指定成分のひとつ。

 

そのため「防腐剤」でなく、よりわかりやすく無添加をアピールするために「パラベン」という言葉が使われています。

 

ちなみに有効成分が配合された医薬部外品タイプは、このパラベンを「パラオキシ安息香酸エステル」という化学名での表記が可能です。

 

防腐剤が入っていないメリット

防腐剤が入っていないメリット

 

防腐剤が入っていないメリットとしては、やはり「パラベンが含まれていない」という安心感は大きいと言えるでしょう。

 

アレルギーなどが出る可能性のある物質に指定されているパラベンは、蕁麻疹(じんましん)や皮膚炎など皮膚障害を起こす恐れがあります。

 

また、化粧品類の配合成分では危険性は低いとは言え、エストロゲン作用や胎盤通過性なども確認され、私たちのホルモンを乱す“環境ホルモン”のひとつと考える人もいるくらいです。

 

もちろん、日本で製造されている石鹸を含めた化粧品では、安全性の確認がとれた配合量のため全員に必ず、同じトラブルが起こるとは限りません。

 

とは言え、これらの悪影響の恐れをもつ防腐剤(パラベン)が含まれていないのは、わずかなリスクや心配もいらず安心できるのが本音と言えるでしょう。

 

防腐剤がないことによるデメリット

「防腐剤(パラベン)不使用」は安心感のあるフレーズですが、実はメリットだけではなくデメリットもあります。

 

防腐剤は製品の劣化を防ぐ品質維持に必要で、パラベンは防腐作用に加えて、殺菌・抗菌作用も兼ね備えているため防腐剤フリーの石鹸は雑菌が繁殖しやすいのです。

防腐剤から起こりうるリスクを防げる

 

また、無添加石鹸で考えると、製造過程で生まれるグリセリンを天然保湿成分としてあえて残して作り上げた商品も増えていますが、グリセリンなどは溶けやすい特徴をもっています。

 

そのため、防腐剤不使用で天然保湿成分が含まれた無添加石鹸ならぬるま湯で溶けやすく、その結果より雑菌が繁殖しやすい恐れがあるのです。

 

肌へのことを考えて防腐剤フリーの無添加石鹸を選んだとしても、菌がウヨウヨ繁殖した石鹸で洗顔をするのは…けして肌に良いとは言えませんよね?

 

また、溶けやすいだけでなく変質や変色といった品質の劣化により、使い心地や泡立ちの悪さが目立つこともあります。

 

こちらは直接、肌に悪影響を及ぼす恐れはないかもしれませんが、最後まできちんと使い切ることができなければコスパも悪くることに…。

 

石油系合成界面活性剤が使われた安価な洗顔料と比較すると、値段が高い無添加石鹸だからこそ最後まで良い状態で使い切りたいものです。

 

防腐剤が入っていないからこそ、取り扱いや保管方法をきちんとしなければいけないのはデメリットと言えるでしょう。

 

 

無添加石鹸の保管場所について

海に囲まれた日本は湿度が高く湿気もあり、さらに蒸気がこもるお風呂場は雑菌が繁殖しやすい環境となっています。

 

特に、防腐剤が含まれていない無添加石鹸は水に溶けやすいので、温度差のない直射日光をさけた風当たりの良い場所で保管をするのがおすすめ。

 

洗面所ではなく浴室が石鹸の保管場所という人は、水切りできる石鹸置きなどを使い窓際に置くのが良いでしょう。

 

保管方法のポイント3つ

防腐剤がないからこそ、使いにくい

 

保管方法について雑菌を防ぐために気をつけたい3つのポイントと、その理由についてご紹介します。

 

洗顔が終わったら石鹸をすすぐ

無添加石鹸の洗浄成分である“脂肪酸”、そして垢や皮脂などの“タンパク質”は雑菌が喜ぶエサとなります。

 

雑菌に栄養を与えないよう、洗顔石鹸を使い終わったら最後に石鹸自体を水洗浄で汚れをすすぎ落としましょう。

 

洗い流したら、よく水気を切る

石鹸自体を手洗いしたら、きちんと水気を切って石鹸についた水分をできる限り落とします。

 

石鹸についた水や、下に溜まった石鹸水から繁殖する雑菌“ブドウ糖非発酵菌”は、顔の肌表面に常駐しているダニのエサとなる成分。

 

直接、雑菌が肌荒れを引き起こすのではなく、雑菌をエサに顔ダニが活発になった結果、肌トラブルを招く恐れがあるので気をつけてください。

 

風通しの良い場所に置く

さらに水気を飛ばし雑菌の繁殖を防ぐために、風通しの良い場所に置いて保管するのがおすすめです。

 

また、石油系の油でなく自然由来の油を使ったタイプ、さらに防腐剤や保存料が含まれていない無添加石鹸は、空気に触れることで酸化を早めてしまいます。

 

酸化により石鹸から変色や不快な臭いが出てしまうので、品質を維持する意味としても役立ちます。

 

無添加石鹸の場合、間違った保管方法で使い勝手の悪さが出るだけでなく、肌トラブルに繋がる恐れもあります。

 

無添加だからこそ衛生面の自己管理が必要となるため、正しい保管方法をしていきましょう。

 

正しい保管方法なら使用期限も伸びる?

石鹸の保険方法・ポイント

 

固形石鹸を含め化粧水や乳液、美容液などの基礎化粧品、ファンデやアイシャドウのメイク類は、未開封の場合3年は品質を維持できるように製造されています。

 

もし、未開封であっても3年を越えて品質維持ができない場合は、使用期限を商品に記載する必要があるのです。

 

ただし、開封後は保存状態にもよりますが、3か月~半年以内に使い切ることが推奨されています。

 

特に、防腐剤や保存料が使われていない無添加石鹸は、できる限り早く使いきるのが良いでしょう。

 

実際、石鹸の水分蒸発で乾燥をしたり、水道水に含まれる金属イオン成分と石鹸成分が酸化して石鹸カスが付着するため、どうしても時間がたつほど泡立ちが悪くなってしまいます。

 

正しい保管方法をしたからといって消費期限が伸びることはありませんが、少しでも品質劣化を防ぐのには有効です。

 

無添加の場合は保管方法だけでなく、使用期限の有無についても調べておくのが大切と言えるでしょう。

 

 

石鹸ケースを使うのも良いアイデア

衛生面の自己管理をする必要もある無添加石鹸なら、石鹸ケースを活用して保管するのも良いアイデアのひとつです。

 

石鹸ケースを使う理由を知ると欲しくなる人気の石けんケースも、定番からトレンドまでご紹介します。

 

石鹸ケースを使う理由

基本、未開封で3年。開封後はできるだけ早く使う。

 

石鹸ケースを使う理由としては、やはり石鹸を清潔な状態に保つのに優れているため。

 

底部分が開いていて水はけがよくなっているだけでなく、最近はタオル生地やスポンジの底でより早く石鹸の水分を吸収するタイプもあるくらいです。

 

また、無添加だからこその理由としては、香料や着色料などがなくシンプルな形が多いため、可愛らしいデザインやおしゃれな容器で見た目を楽しむのにも石鹸ケースは役立ってくれると言えるでしょう。

 

そのため最近のトレンドとしては、機能性とデザイン性の両方に着目して作られた石鹸ケースが増えています。

 

おすすめ石鹸ケース5種類

定番モノから話題のアイテムまで、最近人気の石鹸ケースを5種類ご紹介します。

 

「ネットタイプ」の石鹸入れ

無添加タイプこそ、石鹸ケースがおすすめ

 

「昔ながらの石鹸入れ」と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、ネットタイプではないでしょうか?

 

細かい網目状のネットに石鹸を入れる保管方法は使い終わった後、水気を切るのにとても便利なアイテムです。

 

最近では、そのまま洗顔ネットとして泡を立てることもでき、機能性もバージョンアップしています。

 

「携帯ケース型」

ネットタイプの石鹸入れ

 

持ち運びに便利な携帯ケース型は、一見するとソープディッシュと同じ見た目ですが、中が2重構造になっており水はけ部分が内蓋のようになって密閉性があり、周りを濡らす心配がありません

 

その分、石鹸水が携帯ケースの中に貯まりやすくなっているので、ケースの中で石鹸が水に浸からないよう注意が必要です。

 

「ステンレス製」のソープディッシュ

携帯ケース型石鹸入れ

 

高級感のあるステンレス製のソープディッシュは、実は品質を意識した人から選ばれるタイプ。

 

サビやぬめりを防ぐのにぴったりなステンレス製は、石鹸置きとして相性の良い素材なのです。

 

底部分はワイヤータイプで水はけがよくなっていますが、より一層おしゃれな雰囲気を楽しめます。

 

「スポンジタイプ」の石鹸置き

「ステンレス製」のソープディッシュ

 

石鹸置きの底に起こりやすい“ぬめり問題”を解決したのが、スポンジタイプの石鹸置きです。

 

水の吸収が良いため、石鹸を最後まで使い切れるという口コミ評判が注目を集めましたが、可愛らしい形の色や形も魅力的。

 

商品によってはスポンジだけのタイプもありますが、その場合は自分で水受け皿を用意し底を作りましょう。

 

 

インテリア性抜群の「ソープホルダー」

「スポンジタイプ」の石鹸置き

 

おしゃれな見た目で最近、大きな話題となったのがマグネットタイプのソープホルダーです。

 

こちらは石鹸にマグネットを付け、壁に接着させたホルダーとくっつけることで宙に浮かせて保管する方法となっています。

 

使い終わった後にソープホルダーにセットさせれば、水に浸かる心配が一切ないためとても便利。

 

また、インテリア性も抜群で女性だけでなく、男性の愛用者も口コミでは多くみかけました。

 

 

まとめ:無添加石鹸だからこそ、衛生的な管理が必要!

防腐剤や保存料などを使用していない無添加石鹸は、衛生的に保管するために使う私たち自身が注意しなければいけません。

 

「よくわからないけど、とりあえず無添加なら安心。」といった選び方をしている人には、石鹸の保存法や取り扱いを不便に感じることでしょう。

 

もちろん防腐剤や保存料といった添加物での肌トラブル経験がなければ、あえて添加物が配合された洗顔料を使うのもひとつの考え方です。

 

肌への負担を考えて無添加石鹸を選んでいる人なら、足りないものを補うため、ぜひ気をつけて管理していきましょう!

 

 

無添加石鹸は添加物が入っていない分、水に溶けやすかったり酸化しやすかったり…不便な一面があるのがわかりました。
ですが、可愛らしい石鹸ケースなども今では色々あるので、楽しみながら正しい保管方法で無添加石鹸を管理していきたいですね!
衛生的な保管方法を意識するのは、石鹸のコスパはもちろん肌負担を抑えるのにも有効です!