洗顔石鹸を探していると「グリセリン配合となっている商品が意外に多い」と感じたことはありませんか?
実は洗顔石鹸にとって、グリセリンがいちばんの保湿成分なのです!
グリセリン配合だから期待できる美肌効果やメリット、デメリット、それ以外にもグリセリンとはどのような成分なのかを知ることは、洗顔石鹸選びに役立つのではないでしょうか?
グリセリンとは?メリット・デメリット
グリセリンは水分を吸収する吸湿性に優れ、化粧水や乳液といったスキンケア用品でも使われている保湿剤のひとつ。
植物油が原料のグリセリンはアルコールの一種で、甘さのある味から食品添加物にも使われている成分です。
(食用にも使用されることからも安全性の高さが伺えます)
グリセリンは赤ちゃんの保湿剤にも処方されるくらい刺激が少ない保湿成分。
肌が敏感になっている方でも安心して使える美肌成分だと言えるでしょう。
グリセリンの美肌効果
水に溶けやすい性質のグリセリンは、その吸湿性を活用した保湿作用が特徴的。
水分を与えるだけの美容成分とは違い、水分を吸収&吸着する働きがあるため効果的な潤いケアに役立ってくれるでしょう。
(保湿剤の中でも重たいテクスチャーのグリセリンは、配合量を調整することで皮脂膜のような潤いを備え、バリア機能の低下した乾燥肌や敏感肌をサポートするにも適しています)
さらに、皮膚を柔らかくする軟化作用もあるので、より効率的な乾燥対策にも取り組めます。
水分と油分のバランスを整えるグリセリンは、肌バリア機能の強化やターンオーバーの正常化といった美容効果が期待できる保湿成分なのです!
グリセリンのメリット
保水力のある「ヒアルロン酸」や、水分を挟み込む「セラミド」といった保湿剤とは違い、空気中の水分を吸着して肌に取り込むのがグリセリン特徴。
保湿ケアの美容効果をもつことが、グリセリンを石けんに配合するメリットと言えるでしょう。
また、グリセリンは石けんを作る工程で生まれますが、製造法によって配合の意味も2通りあります。
①グリセリンを石けん成分に残している無添加石鹸
②グリセリンを添加物として加えている無添加石鹸
添加物を排除した「完全無添加石鹸」でも、上記①の石けんであれば保湿成分に優れたグリセリン配合の石けんを選ぶことが可能です。
グリセリンのデメリット
グリセリンの特徴でもある吸着性が、逆に乾燥を引き起こすデメリットになる場合があります。
高濃度なグリセリンを洗顔石鹸に添加している場合は、肌内部に存在する水分にまで吸着性が働いてしまうため。
水分を吸い取ってしまえば肌内部の水分量は不足して、肌の乾燥を引き起こす恐れがあるのです。
また、泡立ちの悪さや型崩れのしやすさ、さらには季節によって保湿効果が物足りなく感じることもあります。
石けん成分にグリセリンを残す製造方法
洗浄成分となる石けん素地を作るには、鹸化(けん化)もしくは、中和のいずれかの化学反応を起こす必要があり、起こした化学反応により石けんの製法が異なります。
後入れで添加することなく石けん成分にグリセリンを残した石鹸見極めるには、どの製法で作られたものを選ぶとよいのでしょうか?
鹸化法(けん化法)
鹸化法(けん化法)は、牛脂やヤシ油などの油脂そのものと、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)を化学反応させる製法で、化学反応の種類によってグリセリンの有無も変わってきます。
コールドプロセス製法(冷製法)
製造過程で加熱しない方法で、グリセリンを石けん成分に残すことができます。
ただし、グリセリン以外の不純物も多く残り、保湿力こそあるものの石鹸としての純度は低いと言えるでしょう。
ホットプロセス製法(窯焚き法)
人工的に加熱する製法で、コールドプロセス製法同様、グリセリンを石けん成分に残すことができます。
ただし、純度の高い石けんを作るために、グリセリンを含む不純物を分離する「塩析」という作業を工程に加えることも。
純度は低いものの、グリセリンを留めているため保湿力を持った石鹸を作る製法は「焚き込み法」。
純度は高いが、グリセリンが含まない石鹸になる製法を「鹸化塩析法(連続鹸化塩析)」と覚えましょう。
中和法
脂肪酸だけを抽出し、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを使って中和させていくため、グリセリンを含まない製造方法です。
時間をかけずに大量生産することも可能なので、比較的リーズナブルな化粧石けんや固形石鹸で使われている製造方法と言えるでしょう。
石けん成分にグリセリンを残す成型方法
固形石鹸を作る成型方法によっても、グリセリンが石けん成分に残るかが変わるので注意が必要です。
枠練り法
60%~70%程度の石鹸素地に対し、天然成分や化学成分を配合することもできる成型法です。
時間をかけて冷やして自然乾燥させるので大量生産は難しく、手間やコストがかかり石鹸の価格が高めに設定されることも…。
(水分を飛ばすことが、溶けやすさや泡立ちの悪さを改善してくれます)
ですが枠練り製法は、洗浄成分だけでなく美肌ケア成分を配合できるのがポイントです。
枠練り製法の場合、自然乾燥で時間をかけて固めるため、グリセリンも含まれた石鹸に仕上がります。
機械練り法
機械練り法は急速冷却させた石けん素地を細かく砕き、2%程度の追加成分と合わせて乾燥させていきます。
時間をかけず大量生産できるため、リーズナブルな価格で手に入りやすいのが魅力的。
泡立ちの良さや洗浄力の効果に加え、見た目の美しさを楽しむこともできますが、急速冷却・急速乾燥によりグリセリンはほとんど残りません。
真空加圧製法
新しい製法としてアトピー肌や敏感肌、赤ちゃん、ペットなど肌が弱い方向けの石鹸に使われている成型法が真空圧製法です。
殺菌効果のある塩分が含まれた石鹸はアトピー肌の方から注目されていたものの、ここまでは塩分を含めるためには余計な添加物を入れる必要があり“無添加石鹸”を作ることができませんでした。
ですが、この真空加圧製法が開発されてから、高濃度の食塩を含む無添加石鹸を作ることが可能になったのです。
真空加圧製法は、熱や水を使わずに高圧で固形化させるので、グリセリンを含んだ洗顔石鹸に仕上がります。
つっぱりは洗顔石鹸の保湿力で解決!
洗顔フォームなど石鹸以外の洗顔料では肌がつっぱる事はないので、つっぱり感は洗顔石鹸特有の現象だといえますが、その正体と対策を知れば恐れることは何もありません。
肌のつっぱり感には大きくわけて3つの原因があります。
1.肌表面のpH値の変化
人の肌表面は弱酸性に保たれていますが、それに反して石鹸はアルカリ性。
よって、洗顔石鹸で洗浄すると肌が弱酸性からアルカリ性に傾いてしまい、それによって石鹸特有のつっぱり感が生まれます。
とはいえ、これは一時的なもので、私たちの肌には中和能力という肌機能がもともと備わっており、自力でpH値をアルカリ性から酸性に戻すことができるのです。
時間にしておおよそ15~30分程度、長くても1時間くらいで元に戻るので、神経質になることはないでしょう。
2.洗浄による皮脂の減少
皮脂は汗と混ざって皮脂膜を形成し、潤いを与えてくれるというメリットもあります。
また、皮脂そのものは弱酸性ですので、肌の環境を正常な状態(=弱酸性の状態)に保つ役割があるといっていいでしょう。
ですが洗顔石鹸は洗浄力に優れたものが多く、皮脂を除去する力が強いことを忘れないようにしましょう。
皮脂膜には若干ではありますがバリア機能もあるため、皮脂膜を失った肌は乾燥を促進するだけではなく、とても敏感な状態…。
とはいえ、皮脂の分泌は絶えず行われているので、潤いと皮膚バリア機能を失っても時間が経てば大丈夫です。
3.洗顔石鹸の保湿力不足
肌が乾燥するのは洗顔石鹸そのものの保湿力が弱いからだといえます。
石鹸そのものの保湿力の有無については、グリセリンが配合されている洗顔石鹸を選ぶことで解決することができるでしょう。
保湿成分といえばグリセリン以外にもいろいろなものがありますが、グリセリンは人間の中性脂肪中にも含まれる成分なので、肌に刺激となることのない安全な成分。
乾燥肌や敏感肌はもちろん、アトピー肌の人でも安心して使用できます。
(もちろん、それ以外の肌タイプの人にとってもグリセリンの保湿力は役立つでしょう)
グリセリンにまつわるQ&A
ここでは、グリセリンについてよくある質問をピックアップし、その答えも調査しました。
グリセリン石けんは透明なの?
グリセリンはスキンケアシリーズ用品にも配合される原料で、薬局・ドラッグストアでも普通に販売しています。
一般の消費者でも手軽に手にすることができるため、手作り石鹸や手作り化粧水などによく利用されるようですね。
グリセリン自体は、とろりとしたテクスチャーが特徴の透明な液体で、色がつくことはありません。
手作りのグリセリンソープは透明や半透明のものが多いですが『グリセリン配合=透明(半透明)』と決めつけてしまうのは早とちり。
着色料や添加剤で石鹸全体に色がつくこともあるので透明かそうでないかは、グリセリン配合の有無を判断する材料にはならないので、成分表示を確認してください。
グリセリンは合成界面活性剤なの?
グリセリンは水にも油にも溶けやすいですが、合成界面活性剤ではありません。
合成界面活性剤と言えば、肌に悪い悪者のイメージですが本来、混ざりにくい水と油を混ぜるために必要な成分で水分と油分の原材料を混ぜ合わせたり、皮脂汚れを落とす洗顔石鹸では欠かせない存在とも言えます。
ですが、石油系界面活性剤や化学物質の合成界面活性剤の場合、肌への負担になることも。
さらにグリセリンもエタノールも分類上はアルコールの一種なので、グリセリンは合成界面活性剤と思う人もいますが、それは誤解です。
エタノールは毛穴を引き締める収れん作用もあるのでオイリー肌やニキビ肌の人に役立つ反面、防腐剤など保存料としての働きもありますが、グリセリンの肌への働きは美肌ケアのみとなっています。
グリセリンはどの肌質の人におすすめなの?
グリセリンは保湿ケアに役立つ天然由来の成分なので、とくに乾燥肌向けのスキンケア用品で配合されていることが多いですが、混合肌や脂性肌の人からも人気度の高い整肌成分となっています。
それは、皮脂の過剰分泌は水分と油分のバランスが乱れた場合にも起こるためで、グリセリンによる保湿ケアで肌トラブルの改善が期待できるのです。
天然成分配合のランキング商品では、ニキビ肌から年齢肌の人まで、医薬部外品のアイテムが注目されていますが、グリチルリチン酸やビタミンCなどの有効成分は、肌のカサつきを感じることもあるので、グリセリンがよく配合されています。
肌トラブルを改善させるケアはもちろん、強く健やかな肌作りを目指せるグリセリンは、肌質問わず使える成分と言えるでしょう。
グリセリン配合だと販売価格は高いですか?
原価を抑えて低価格を実現している市販プチプラ価格の洗顔料は、口コミでも人気商品となっています。
化粧品の中でもせっけんは、内容量がたっぷりでも低価格が多く、1gあたり税抜き数円が一般的。
また、合成界面活性剤は泡立ちの早さや洗い上がりのよさも魅力的なので、まさに毎日使うのにぴったりの洗顔料と言えるでしょう。
それに比べると、グリセリン配合の固形石鹸は製造方法にも手間暇がかかるため当然、値段は高いです。
とはいえ、グリセリンは石鹸の製造過程で自然に発生する副産物ですが、わざわざ合成界面活性剤の洗顔フォームに配合をする商品もあるくらい…というのを考えると、天然保湿成分の凄さが実感できますね。
値段の安さだけで考えても、グリセリン配合の洗顔料を安く購入することもできますが、肌のことを考えるなら、値段だけでなく製造方法も気にして選ぶのが良いでしょう。
保湿力のある洗顔石鹸はどこで買える?
グリセリン配合の石鹸は自分で作ることもできますが、保湿力のある優れた洗顔石鹸を手に入れるなら通販で購入するのがおすすめです。
店頭で販売している石鹸ではパッケージに焚き込み法やコールドプロセス法、枠練り製法など書かれているものは少なく、手間やコストのかかる商品は流通量も多くないでしょう。
実際、焚き込み方法やコールドプロセス法などを取り入れているメーカーの多くが、それらを含む様々なこだわり・おすすめポイントを通販の公式サイトで詳しくアピールしています。
通信販売でコストを抑えながら、製造でおしみなく品質向上を目指しているので、よい石鹸をより安く購入するのにぴったりです。
当サイトでは、グリセリン配合のおすすめ人気ランキングもあるので、ぜひチェックしてみてください!
水分を吸湿する特性をもつことから優れた保湿力を発揮し、肌バリア機能の強化、ターンオーバーの正常化などの効果が期待できるグリセリンはおすすめ成分です。
商品情報をじっくり読むことで商品への理解も深まり、納得したお買い物ができる通販で、あなたにぴったり合ったおすすめ商品を探しましょう!
【肌トラブル、ひとりで悩まないでください!】
コメントには、自由なご意見をお待ちしております。
もし肌トラブルに悩んでいる方で、「より詳細な話を聞いてみたい。」というのであれば、ぜひお聞かせください。
以下はスキンケアアドバイザーとして、意見を求められたときにお聞きしていることです。
もちろん全てに回答していただく必要はありませんが、現状を知ることでより的確なアドバイスができるかもしれません。
質問事項
①悩んでいる肌トラブルは何ですか?
②目標(いつまでに、どうなりたい)
③いつから悩んでいるか?そのきっかけはあるか?
④ポイントメイク落とし
使用している商品、お手入れの強さ、コットンの使用有無など
⑤クレンジング方法
使用している商品、お手入れの強さや時間、洗う順序
⑥洗顔方法
使用している商品、お手入れの強さや時間、洗う順序
⑦化粧水
使用している商品、量、お手入れ方法(コットンやハンドプレス)
⑧美容液・乳液・クリーム
使用している商品、量
⑨日焼け止め
使用している商品、SPF、PA、量
⑩朝と夜のスキンケア
朝と夜のスキンケアで異なる点があれば
⑪ライフスタイル
・睡眠
・ストレス有無
・生活環境(冷房の有無・窓際での活動など)
・水分補給
・便通
・嗜好品(お酒や喫煙など)
・外での活動時間
・病歴
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