「ニキビぐらい…。」と思って皮膚科に行かないか、「早めにニキビを治したい!」と思って皮膚科を訪れるかは人それぞれ。
ただし、ニキビをいち早く治したいなら皮膚科に通院するのも優れたニキビケアになるので、どのようなニキビ治療が皮膚科で行われるのかについて紹介していきます。
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ニキビとは? ~原因と症状
ニキビの原因は、角栓が毛穴の入り口に蓋をして毛穴に皮脂が溜まること。
毛穴がつまると皮脂が毛穴に溜まり、それをエサにアクネ菌が繁殖します。
そして皮脂を過剰分泌する要因は間違ったスキンケア、生活習慣(ストレス・食生活・睡眠不足・便秘)、紫外線などの外的ダメージ。
毛穴がつまった段階を皮膚科では“微小面ぼう”と表現し、そのまま症状が改善しなければ白ニキビに成長します。
白ニキビはニキビの初期段階でまだ炎症も色素沈着も起こしていない状態なので、できれば白ニキビの段階で治したいところです。
白ニキビの状態で改善しなければ、アクネ菌が増殖しつづけると炎症を伴う赤ニキビへ、毛穴が広がり皮脂が酸化して色素沈着すると黒ニキビへと重度化していきます。
皮膚科で行われるニキビ治療
皮膚科でニキビ治療を希望する場合、どのような治療を行いたいか(服薬・外用薬・保険適用外の治療)を聞かれるかもしれません。
しかし何も知らない状態で「どのような治療をしますか?」と聞かれても答えようがないと思いませんか?
皮膚科ではどのようなニキビ治療があるのか、皮膚科で行われる代表的なニキビ治療について簡単ですが紹介します。
外用レチノイド(保険適用)
外用レチノイド(ディフィリンゲルなど)の効果・効能は角質層の過角化などに作用して毛穴つまりを解消し、毛穴をつまりにくくすること。
(ディフィリンゲル(一般名:アダパレン)が日本で認可されたのは2008年で、今では保険診療になっています。)
ニキビになる前の微小面ぽうの状態から、白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、膿を伴う黄ニキビまで全てのニキビを対象に治療することができます。
使用方法は簡単で、ニキビやニキビ周辺に外用レチノイドを塗るだけですが、「ヒリヒリと刺激がある」「皮皮膚がボロボロ剥げる」「皮膚が赤く腫れる」といった副作用も少しながら報告されていますが、それも一時的な症状のようです。
抗生物質・抗菌薬(保険適用)
ニキビの原因菌のアクネ菌に作用するので、炎症を伴うニキビ(赤ニキビ・黄ニキビ)の改善目的で処方されます。
ニキビの初期段階(白ニキビ・黒ニキビ)で処方されることはありません。
副作用に関しては目立って報告されていませんが、外用薬だと肌に合わなければ痒みを感じるなどの不快感、経口用薬では服用後に眠気に襲われることもあるようです。
【経口用薬例】
ルリッド(マクロライド系抗生物質)/クラリス(マクロライド系抗生物質)/ミノマイシン(テトラサイクリン系抗生物質)
【外用薬例】
アクアチムクリーム(ローション)(ニューキノロン系抗生物質)/ダラシンTゲル(ローション)(リンコマイシン系抗生物質)
ホルモン治療(一部保険適用外)
皮脂分泌が過剰にされるのは、ストレス・生活習慣・月経サイクルなどにより男性ホルモン優位の状態が原因。
ホルモン治療は、男性ホルモン(アンドロゲン)を抑制することで皮脂分泌をコントロールしニキビの発生原因を取り除くニキビの根本治療となります。
※男性ホルモンの働きの1つに、皮脂腺に刺激を与えて皮脂の分泌を活発にすることが挙げられます。
特に、顔の頬や顎といったフェイスラインに沿ってニキビが出来やすくて悩んでいるのなら、ホルモン治療はニキビに効果的な治療となる可能性が高いです。
ホルモン治療を行う場合は、基礎体温(目覚めた状態で体温を計る)を調べてホルモンの状態を医師に確認してもらい、ホルモン治療が有効だと判断されれば低用量ピルや抗男性ホルモン薬が処方されます。
(“低用量ピル”と効くと副作用を心配されるかもしれませんが、ニキビ治療に行われる低量ピルはホルモン量を抑えるもので、よく言われる頭痛や吐き気といった副作用はありません。)
【ホルモン治療薬例】
スピロノラクトン、フルタミド、糖質コルチコイド、性腺刺激ホルモン放出アゴニスト、スピロノラクトン、経口避妊薬(低用量ピル)
保険適用外で低用量ピルを行う場合、費用相場は2,000円~3,000円程度
※ニキビ改善のためのホルモン治療は自費治療となります。
イオウ製剤(保険適用)
「ニキビ治療に硫黄?!」と思われるかもしれませんが、実は昔からあるニキビの治療法です。
イオウには、ニキビ改善に役立つ3つの効能があります。
1つ目は殺菌作用で、ニキビの原因菌を減少させてニキビを改善させます。
2つ目は角質の軟化作用で、現在進行形の角質を軟化して毛穴つまりを解消しつつ、毛穴をつまらせる原因を取り除いて新しいニキビ予防を行います。
3つ目は皮脂分泌を抑制作用で、皮脂の分泌を抑えて毛穴つまりを予防することができます。
ただし、イオウ製剤は皮脂抑制作用により必要な皮脂も抑制されるので乾燥肌に傾く副作用があります。
どちらかというと大人ニキビではなく、思春期ニキビの治療法として適用されます。
面ぽう摘出(保険適用)
面ぽう摘出は、ニキビの表面に穴を開けて毛穴に詰まっていた老廃物(皮脂・角質・汚れ・膿)を抽出します。
ニキビの原因を即座に解消するので、ニキビ跡になることなくニキビは解消されます。
面ぽう摘出の処置は、部位の消毒や扶養物を取り除くのでニキビの治りが早くなりますし、同じ部位にニキビができにくくメリットがあります。
【面ぽう摘出の手順】
1.処置を行う部位の消毒を行います。
2.ニキビの中心にレーザーや針を使用して皮脂や膿を抽出する穴を開ける。
3. アクネプッシャー(面皰圧出器)を使用して皮脂を押し出す。
実はセルフケア用の“アクネプッシャー(面皰圧出器)”も発売されていますが、知識のないまま面ぽう摘出を行うと雑菌が進入して悪化したり、最悪ニキビ跡になるのでできるだけ皮膚科で処置をお願いした方が良いでしょう。
ビタミン治療(保険適用)
皮膚科でニキビ治療のために処方される、日常生活では不足しがちなビタミン剤(ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC)です。
ビタミンB類
余分な皮脂分泌を抑えるだけではなく、新陳代謝をサポートするのでニキビ跡を薄くする効果も期待できます。
ビタミンC
皮脂の過剰分泌を抑制してニキビの炎症を抑え、コラーゲン生成もサポートしてくれるのでお肌の潤い改善にも役立ちます。
ビタミン類は美白効果もあるので、美肌目的のサプリメントでも主力になっている栄養素。
処方された薬やサプリメントに目立った副作用はありませんが、就寝前に摂取するとトイレが近くなるようです。
またビタミン類はサプリメントで摂取しても不要な分は体外に排出されるので、ビタミンが吸収されやすい食後に分けて摂取すると効率よく体に吸収されるでしょう。
(1日3粒なら、朝昼夕食後に1粒ずつ摂取するなどの工夫で吸収率をアップすることができます。)
サリチル酸ワセリン軟膏(保険適用)
液体のサリチル酸はケミカルピーリングの溶剤としても使用されますが、角質を柔軟にして角質硬化による角栓発生を改善することができるほか、殺菌作用もあるためニキビ悪化と予防を行う軟膏として処方されます。
毛孔性苔癬などの皮膚病の症状に合わせて5%、10%と2つの濃度のサリチル酸ワセリン軟膏が処方されます。
ケミカルピーリングと同様に、肌に過敏に反応して痒み・腫れ・赤みなどの症状が副作用として表れることもあります。
刺激が強いので肌バリア機能が低下していることが考えられる大人ニキビや炎症がひどいニキビにはあまりおすすめのできない治療法です。
過酸化ベンゾイル製剤(保険適用)
過酸化ベンゾイル製剤(別称BPO、ベンゾイル・パーオキシド)とは、アメリカ合衆国で取り入れられていた主流ともいえるニキビ治療法だったものの長い間日本では未認可でした。
2014年にようやく日本でも認可されて、今では保険適用内のニキビ治療法として多くの人に利用されています。
過酸化ベンゾイル製剤は、ニキビの原因菌(アクネ菌)を構成する物質を酸化させる抗菌作用のほか、角質軟化作用で角栓を融解しニキビの原因である毛穴詰まりを解消します。
過酸化ベンゾイル製剤は角質軟化というピーリング作用もあるため、皮膚の一部が剥げてしまう、ピリピリとした刺激がある、かゆみが出るといった副作用も確認されていますが、効果が得られやすく保険適用で安価で手軽なニキビ治療として注目されている治療法の1つです。
漢方治療(保険適用・保険適用外)
血液の流れを良くして新陳代謝を高めたり、炎症を改善したり、ホルモンバランスを整えたりと、漢方薬には様々なニキビ改善効果が期待できます。
とはいえ、ニキビ治療に漢方薬だけで対応するのは厳しいという皮膚科医の意見も…。
生活習慣の見直しやスキンケアでニキビ予防をしながら、漢方を併用することでより効率の良いニキビケアをすることができるでしょう。
漢方薬は皮膚科で処方してもらう以外に、漢方専門店や薬局で入手することも可能です。
※漢方専門店や薬局で購入する場合は、保険対象外となります。
【漢方薬治療薬例】
当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)、桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)、加味逍遥散(カミショウサン)、黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)など
漢方薬によるニキビケアは「漢方薬がニキビの根本的原因を改善してくれるって本当なの?」で詳しく紹介しています。
注射治療(保険適用・保険適用外)
ニキビ治療で、即効性を高い治療法の1つが注射治療です。
注射治療は、炎症が激しいニキビや患部がしこりや線維化しているニキビといった、一筋縄では改善が難しく、また放置しているとクレーター跡になりそうな重度のニキビ治療でも有効です。
ケナコルト(ステロイド剤)注射
炎症というのは体の免疫反応なので、免疫抑制作用のステロイド剤を注射することで炎症の抑制につながります。
どんなに激しいニキビ炎症もケナコルト注射をすれば1日で炎症と腫れが治まります。
ただし、ステロイドは炎症を抑えるだけでニキビの原因を取り除くことはないので、ニキビの重症化をステロイドで食い止めつつ、その間にニキビを治すスキンケアやライフスタイルの見直しを行いましょう。
プラセンタ注射
スキンケアでも人気ある成分のプラセンタは、アンチエイジング(細胞活性化)作用でニキビの炎症を抑えたり、ターンオーバーの促進作用でニキビ跡改善が期待できます。
副作用などは報告されていませんが、皮膚科によってプラセンタは胎盤から抽出されているためニキビケアの治療薬としてはまだ早いという意見に分かれているそうです。
ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸はニキビそのものを改善する目的ではなく、陥没した部位にヒアルロン酸を注入することで陥没部分を改善するので、ニキビ跡(クレーター肌)の治療法として行われます。
ニキビの注射治療に限っては、保険適用になる場合、ならない場合があるようなので、注射によるニキビ治療を提案されたときは費用についてしっかりと確認しましょう。
また注射治療は即効性が高い反面、薬剤が多すぎるとクレーターを重症化させる副作用も見られるため、注射治療の経験のあるベテラン医師にお願いすることをおすすめします。
保険適用外で注射治療を行う場合、費用相場は5,000円~
ケミカルピーリング(保険適用外)
毛穴のつまりの原因となる古くなった角質を溶かして剥がす効果があるケミカルピーリング。
一般家庭で洗顔石鹸と使用できるピーリング石鹸ではAHA(フルーツ酸)が使用されることが多いですが、皮膚科やエステで使用されるのはサリチル酸がほとんど。
毛穴のつまりを改善するだけでなく、強制的に新しい皮膚へ入れ替えるためお肌がつるつるになります。
だからといって頻繁にピーリングを行うと肌への負担が大きいので、皮膚科に通院しているのであれば自宅でピーリングをして良いかは担当医師に確認してください。
ケミカルピーリングを行う場合、費用相場は20,000円~
イオン導入(保険適用外)
イオン導入ではビタミン類やコラーゲンなどニキビの有効成分をお肌に浸透させていきます。
ビタミンCには皮脂分泌を抑制して炎症を改善する働き、ビタミンBには肌の新陳代謝を高める効果があるものの、肌に浸透しにくい成分として知られています。
ですが、微弱な電流を流す(イオン導入)ことで浸透力を高めることができます。
イオン導入では副作用はほとんどありませんが、保険適用外と費用が高額になりがちなのがデメリットと言えるでしょう。
イオン導入を行う場合、費用相場は8,000円~
レーザー治療(保険適用外)
レーザー治療というと形成美容科で行われるニキビ治療法でしたが、最近は皮膚科でも採用している病院が増えています。
レーザー治療は角質層のさらに奥、真皮層や皮下組織まで光を届けることができるので肌の深い部位からのニキビ改善が可能です。
ただし、皮膚を一度破壊して肌再生を促すため、またレーザー熱により治療後は火傷のようになり施術後は化膿止めなどの服薬や指定された化粧品でクールダウンする必要があります。
(レーザー治療の費用とは別に、治療後のケア用品の購入が必要なこともあるので事前によく確認しておきましょう。)
フレクセルレーザー
肌再生レーザーとも言われるフレクセルレーザーは、肌のターンオーバーを促して肌再生を行うレーザー治療です。
フレクセルレーザーは、意図的に肌奥にダメージを与え皮膚細胞の細胞を促し1回の治療で約5~10%の肌の入れ替えが完了させることができるので、クレーターのようなニキビ跡も短期間で確実に治せます。
フレクセルレーザーを行う場合、1回の費用相場は30,000円~50,000円
炭酸ガスレーザー
炭酸ガスレーザーは面ぽう摘出と同様で、炭酸ガスの力でニキビの表面に穴を開けて、皮膚内に入り込んだレーザーがニキビの原因となっている皮脂や膿を熱エネルギーで溶解し毛穴つまりを解消します。
また炭酸ガスレーザーと同じ効果があり、炭酸ガスレーザーと比較するとニキビにあける穴が非常に小さく済むフラクショナルCO2レーザーというレーザー治療もあります。
炭酸ガスレーザーを行う場合、1回の費用相場は10,000円~30,000円
ブリッジセラピー(アンコア)
ブリッジセラピーは、皮膚に無数の穴(ドット状)を開けて、皮膚の創傷治癒機能により新しい皮膚の再生(コラーゲンやエラスチンの産生活性化)を促します。
概念としてはフレクセルレーザーと同じですが、ブリッジセラピーは実際に皮膚にドット上の穴を開けますがフラクセルは皮膚に穴を開けることなく肌の深部にダメージを与えるという違いがあります。
フレクセルレーザーと比較するとクールダウン(肌の再生を待っている期間)が長くなりますが、ブリッジセラピーはより深部の治療が可能です。
ブリッジセラピー(アンコア)を行う場合、1回の費用相場は80,000円~100,000円
クールタッチレーザー
クールタッチレーザーは、先端にレーザー光線と冷却ガスの排出装置が備わっており、レーザーの熱から皮膚を守りニキビ跡、赤み、クレーター跡、色素沈着を改善することができます。
他のレーザー治療と比較するとお肌へのダメージが軽減できる反面、効果を実感するまで他のレーザー治療法よりも回数を必要とすることがあります。
クールタッチレーザーを行う場合、1回の費用相場は30,000円~60,000円
光治療(フォトセラピー)(保険適用外)
光治療はLED(赤・青・黄)の光線を当ててニキビを改善する治療法です。
青LEDは殺菌作用、赤LEDは肌の活性化による抗炎症作用、黄LEDはターンオーバーを正常化させる働きがあります。
青LEDの殺菌作用は現在ニキビ治療以外にも、多くの治療で取り入れられ成果を残していますが、赤LEDと黄LEDはまだ研究が続けられている段階。
今後、LEDによる光治療がどのようにニキビ治療に取り入れられていくか、しっかりと観察したいですね。
光治療(フォトセラピー)治療を行う場合、1回の費用相場は15,000円~
トレチノイン・ハイドロキノン治療(保険適用外)
トレチノイン(ビタミンA誘導体の総称)は角質を柔らかくして剥がす作用で肌の再生を助け、ニキビ、ニキビ跡、シミ治療に効果的なアプローチをする外用薬です。
ただしトレチノインは皮を無理に剥がして肌再生を促すので、濃度の強いものを使用すると皮剥けを起こしたり、刺激が強くて炎症を起こしてしまうこともあるそうです。
一方ハイドロキノンは美白成分として知られており“お肌の漂白剤”とも呼ばれている成分。
ハイドロキノンはチロシナーゼ(酸化酵素の1つで黒色メラニンに変化させる原因となる物質)を抑制するので、シミやニキビ跡の色素沈着を予防することができます。
また美白作用以外にも、皮脂の分泌を抑制する効果もあるのでニキビ予防にも効果がるでしょう。
トレチノイン・ハイドロキノン治療はこの2つの外用薬を同時に使用するのですが、その理由はお肌に浸透しにくいハイドロキノンを、体内に存在するトレチノインと一緒に使うことで表皮の細胞内に吸収されやすくする相乗効果があるから。
それともう1つ、トレチノインを使用した肌は刺激を受けやすくシミができやすい状態なので、シミを予防する効果のあるハイドロキノンはトレチノイン治療には欠かせないのです。
トレチノインは認可されていない薬剤のため皮膚科で治療する場合は保険適用外なので数万円の費用が発生します。
そのため、海外個人輸入を行っている通販サイト(例:オオサカ堂)を利用してトレチノインとハイドロキノンを逆輸入して皮膚科の10分の1ぐらいの費用でセルフケアする方法を選んでいる人います。
ただし、トレチノイン・ハイドロキノン治療には東大式やオバジ式など複数の治療法がありますし、外用薬を塗って肌再生を促す期間・薬を使用せずに肌再生を待っているクールダウン期間というように肌の様子を見て最適なタイミングで治療を行える知識がなくては行えない治療法。
実際、セルフケアがうまくいかなくてひどい炎症を起こしたり、シミが増えたというトラブルを報告している人もいるので、トレチノイン・ハイドロキノン治療を希望する場合は皮膚科、美容皮膚科での施術をおすすめします。
トレチノイン・ハイドロキノン治療を行う場合、費用相場は30,000円~50,000円
点滴治療(保険適用外)
ニキビ治療ではあまりメジャーではありませんが、ニキビやその他に美容効果がある美容点滴を美容皮膚科や美容整形外科で受けることのできる治療法です。
ニキビ治療で行われる点滴は、高濃度ビタミンC点滴、ビタミン点滴、プラセンタ点滴の3つが主流ですがいずれも保険適用外。
高濃度ビタミンC点滴
ビタミンCを高配合した点滴液を血管内に注入することで、血中のビタミンC濃度を高めることを目的にした点滴治療で、美白効果やアンチエイジング効果があるほか、最近では副作用のないがん治療法として取り入れられています。
サプリメントとは違い、血中に直接投与するので血液の流れにのって全身にビタミンCを届けることが可能です。
高濃度ビタミンC点滴は、メラニン抑制による美白効果、繊維芽細胞を刺激してコラーゲンの生成を促すアンチエイジング効果、皮脂抑制効果もある抗酸化作用によるニキビ改善・予防効果が期待できます。
副作用としては、肝臓に負担がかかりやすいので肝機能に問題がある人、赤血球を壊してしまう可能性があるので貧血の起こしやすい人(G6PD欠損)は治療を受けることができません。
健康体の人は問題ないことがほとんどですが、熟練した医師のカウンセリングを受けた後治療を開始することが大切です。
高濃度ビタミンC点滴を行う場合、費用相場は10,000円~30,000円
ビタミン点滴
別称「美容点滴」と呼ばれることもあるビタミン点滴は、ビタミンB群やビタミンCといった不足しがちな栄養素を効率良く体へ届けることができる治療法。
ビタミン点滴は、ターンオーバーの促進、抗炎作用、抗酸化作用(皮脂の過剰分泌の抑制)という点でニキビやニキビ跡にアプローチ。
もちろん、ニキビケア以外のシミ改善や美白といった美容効果も期待できます。
ビタミン点滴の副作用は高濃度ビタミンC点滴とほぼ同じ、また実際にビタミン点滴を行った人の体験談として眠くなったという意見が寄せられています。
ビタミン点滴を行う場合、費用相場は5,000円~10,000円
プラセンタ点滴
胎盤から採取されるプラセンタは、細胞を活性化させる働きをもつのでエイジングケア成分として知られていますが、ホルモンバランスを整えたり、菌への抵抗力を高めたり、ニキビの炎症でダメージを受けた皮膚の再生を手助けしたりといったニキビ改善・予防効果が期待できます。
通販などで販売されているプラセンタは豚由来のもので、人由来のプラセンタは医療機関でのみの取り扱い成分、今のところ感染症などの問題は発生していませんが感染症のリスクがあると提唱する医療関係者も多く、副作用として一過性ながら発熱や発疹の症状が表れることもあります。
(人由来のプラセンタは、ウイルスや感染症の検査が行われている安全な成分です。)
プラセンタ点滴を行う場合、費用相場は4,000円~6,000円
皮膚科に行ったらどんな診察が行われるの?
私が実際に皮膚科(竹内皮フ科)に行って診察された内容を体験談レビューしていきます。
(私が診察を受けた病院での対応なので、病院によっては診察の内容に違いがあると思います。)
問診
皮膚科のメインディッシュとも言える問診では、症状についての診断を受けるだけでなく、生活習慣なども確認され生活習慣のアドバイスを貰うことができました。
処置
私の場合は、炎症を抑える外用薬とホルモンバランスを整える服用薬が処方されましたが、必要であれば血液検査やホルモンバランスを調べて、ニキビの根本要因を突き止めることも可能だと伝えられました。
薬局(処方箋)
皮膚科でのニキビの診察と処置が終わったら、処方箋を持って薬局へ行きます。
皮膚科のほうでも薬の説明はありましたが、薬局ではさらに詳しい説明を受けることができました。
個人病院(皮膚科)で診察をお願いしたからか、内科や総合病院と比較して先生とお話する時間が持てました。
とはいえ、先生を目の前にしたら聞きたいことも忘れてしまうので、質問をメモにリストアップするのもおすすめです。
皮膚科の先生に聞いたニキビのウソホント
問診のときに、以前から気になっていたニキビの噂について聞いてみました。
チョコレートを食べるとニキビ肌になりやすいの?
これは全くのデマだそうです。確かに砂糖・脂質メインで作られているお手ごろ価格のチョコレートならニキビができてしまうこともあるそうですが、それはチョコレートではなく含まれる糖分が原因。
ですので、カカオをメインにした質の良いチョコレートであればニキビの原因になることはありません。
ニキビ中のお化粧はNGなの?
ニキビがあるときにメイクをするとメイク(ファンデーションやチークの粉)がさらに毛穴に入り込みニキビが重症化するという噂、一部真実だそうです。
油性のリキッドファンデーションではなくパウダーファンデーション、厚塗りではなく薄化粧(ナチュラルメイク)であれば、メイクをしてもニキビへの影響は考えなくて良いとのこと。
花粉が多い春はニキビができやすいの?
花粉が多い春は毛穴に花粉が入り込みニキビになりやすいという噂でしたが、確かに可能性がないとは言えないが噂になるほど関係があるわけではないそうです。
どちらかというと、花粉が多くなる「春」という季節がホルモンの働き活発になる時期であること、新生活などでストレスを受けやすい時期であることが関係してニキビができやすい肌状態になっていることが原因でニキビができやすいそうです。
皮膚科でニキビ治療をする場合の費用
皮膚科でニキビ治療をした場合、初診診療の平均は1,200~2,000円以内で納まることがほとんど。
(全て保険適用内の治療をした場合で、保険適用外の費用相場は各治療内容の説明で紹介しています。)
また、継続してニキビ治療を行う場合で、診察は経過報告(診断)処方箋発行の通院をした場合、1回1,000円前後で納まります。
医薬品を利用したニキビの治療をする場合、外用薬を薬局で購入するよりも皮膚科にいって処方してもらうほうが安上がりでした。
「ニキビの治療で皮膚科に行くなんて大騒ぎしすぎ!」と思われるかもしれません。
しかし、ニキビの程度によっては皮膚科で炎症などを沈静化させてから、ニキビ対策のスキンケアを実施したほうが早くニキビトラブルを解消することができるでしょう。
以下のバナーで皮膚科に通院しながらニキビケアができる洗顔料のおすすめを紹介しています。
【肌トラブル、ひとりで悩まないでください!】
コメントには、自由なご意見をお待ちしております。
もし肌トラブルに悩んでいる方で、「より詳細な話を聞いてみたい。」というのであれば、ぜひお聞かせください。
以下はスキンケアアドバイザーとして、意見を求められたときにお聞きしていることです。
もちろん全てに回答していただく必要はありませんが、現状を知ることでより的確なアドバイスができるかもしれません。
質問事項
①悩んでいる肌トラブルは何ですか?
②目標(いつまでに、どうなりたい)
③いつから悩んでいるか?そのきっかけはあるか?
④ポイントメイク落とし
使用している商品、お手入れの強さ、コットンの使用有無など
⑤クレンジング方法
使用している商品、お手入れの強さや時間、洗う順序
⑥洗顔方法
使用している商品、お手入れの強さや時間、洗う順序
⑦化粧水
使用している商品、量、お手入れ方法(コットンやハンドプレス)
⑧美容液・乳液・クリーム
使用している商品、量
⑨日焼け止め
使用している商品、SPF、PA、量
⑩朝と夜のスキンケア
朝と夜のスキンケアで異なる点があれば
⑪ライフスタイル
・睡眠
・ストレス有無
・生活環境(冷房の有無・窓際での活動など)
・水分補給
・便通
・嗜好品(お酒や喫煙など)
・外での活動時間
・病歴
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