セラミドとコラーゲンの違いすぐに分かる!効果的な使い方

 

セラミドもコラーゲンもオールインワン化粧品に保湿効果目的で配合されている場合が多く、保湿や乾燥対策によく聞く成分ですよね?

 

ですが、セラミドとコラーゲンはどのように違うのか、詳しくわかる、という方はとても少ないと思います。

 

試したくてもどのようなものか知らなければ、宝の持ち腐れ。

 

ここでは、セラミドやコラーゲンをどのような時に使ったらいいのか、それぞれの特徴などとあわせて紹介していきます。

 


 

セラミドとコラーゲンの違い

セラミドとコラーゲンどちらがよいのか?

 

ここではそもそもセラミドとコラーゲンはどのように違うのか、紹介していきますね。

 

セラミドは保湿の王様

セラミドは角質細胞の間に存在する脂質で、最強の保湿成分で保湿の王様といわれている

 

セラミドは角質細胞の間に存在する脂質で、最強の保湿成分と言われています。

 

水分を挟み込むように保持することで大量の水分を保持することができますし、湿度0%の場所でも乾くことなく水分を守り続けるからです。

 

セラミドは表皮で作られますが、年齢とともに減少していくので、化粧品でセラミドを補うことが保湿をするうえで非常に重要。

 

油溶性で水にはなじみにくい性質を持っているので、化粧水よりもジェルやクリームなど多少でも油分の入っている化粧品に配合されているほうが、肌になじみやすいです。

 

コラーゲンは肌弾力をつかさどる成分

若々しい肌の断面図でコラーゲンがどうなっているかの図と衰えた肌でコラーゲンがどうなっているか現した断面図の比較画像

 

コラーゲンはエラスチン、ヒアルロン酸と同じように真皮にあり、水分を除くと真皮の約70%を構成しています

 

網目状に張り巡らせることで肌に弾力と柔軟性を与える役割があり、肌の土台を作る成分です。

 

このコラーゲンが減少すると、網目がほころんでいき、シワやたるみが深まっていく…なんてことにもなりかねません。

 

肌の表面では保湿成分として働くので、翌日の肌のハリが違う、などと実感できるのもメリットです。

 

乾燥肌対策にはセラミドのほうがおすすめ

水分量を元に保湿力の強さを表した図

 

保湿を目的とする場合、セラミドもコラーゲンも効果が高く、きちんと潤いを感じられるはずです。

 

極度の乾燥肌の場合は、どちらも用いることが望ましいのですが、どちらも入っているものになるとコストが高くなり、価格的に手に取れないという場合もあるでしょう。

 

どちらか一方を選ばなければならない場合、ベストはセラミドです。

 

水分を保持するときに、セラミドは水分を挟み込むように維持し、コラーゲンは水分を抱え込むように維持しますが、このとき保持している水分量はセラミドのほうが圧倒的に上です。

 

だから同じ分量でも、より多くの水分を保持できるためにどちらかを選ぶ必要があるなら、セラミドがおすすめですね。

 

 

肌におすすめしたいセラミドの選び方

セラミドは種類がたくさんあります。一番肌にいいセラミドはどれを選べばよいでしょうか?

 

保湿効果が高いことで知られているセラミドは、一般的な化粧品はもちろんですが、オールインワン化粧品の成分としても多く用いられています。

 

ですが、実はセラミドは1つだけでなく、いくつか種類があるのをご存知ですか?

 

複数のセラミドがあるとなると、「どのセラミドが一番肌にいいの?」と疑問をもつかもしれませんね。

 

オールインワン化粧品の場合は、1つで水分を確保し、保湿をして適度な油分を補うためのさまざまな成分が入っています。

 

一番大切なのは、しっかり肌に浸透すること

 

しっかり水分を肌に浸透させて、保湿させるということが得意なのは、ヒト型セラミドで、肌にはベスト。

 

なぜヒト型セラミドがおすすめなのか、その理由を他のセラミドの特徴とともに具体的に紹介していきますね。

 

ヒト型セラミド

抗酸化&抗炎症作用のある人型セラミド

 

ヒト型セラミドは酵母から作られるセラミドで、「ヒト型」の名前の通り、私たち人間にもともとあるセラミドと同じ構造をしています。

 

セラミドは別名「細胞間脂質」という名前を持っていて、その名の通り細胞の間にスキマなくあることで内側にある水分が蒸発して、乾燥するのを防ぐ役目があります。

 

もともと肌の内部にある成分ですので、体が異物とみなす可能性が低く、炎症が起きにくいので敏感肌の方にもベスト

 

しかも、比較的安価で手に入りやすいことから、流通している化粧品にも入っている可能性が高く、入手しやすいです。

 

製品には「セラミド3」「セラミド4」などと数字で表記されていて、それぞれ以下のような働きを持っていますよ。

 

・セラミド1:紫外線など外からの刺激に対するバリア機能、水分保持機能がある。

・セラミド2:強力な水分保持機能があり、細胞間の水分バランスを保つ。

・セラミド3:水分保持機能とともに、肌の弾力性を高める。

・セラミド4:主に角質層のバリア機能を維持する。

・セラミド5:ターンオーバーの促進とともに、保湿機能を維持する。

 

保湿機能はすべてのセラミドで同じですが、バリア機能や弾力保持機能など、セラミドによって特徴があります。

 

どのセラミドが配合されているかは、成分表を見れば一目瞭然ですので、一度手持ちの化粧品で確認してみるといいかもしれませんね。

 

非ヒト型セラミド

抗酸化&抗炎症作用の非人型セラミド

 

非ヒト型セラミドとは、その名の通り、「ヒト型セラミドではないもの」です。

 

「非」と書かれているから、「良くないの?」と否定的な見方をしてしまいそうですが、さまざまなメリットもきちんとありますので、紹介していきます。

 

天然セラミド

天然セラミドは、主に馬や牛などの脊髄が元になって作られているセラミドで、独自のらせん構造があるため一番ヒト型に近く、浸透力が高めなことが特徴。

 

ですが動物からセラミドを抽出するにはコストがかかり、その分天然セラミド入りの化粧品は高い傾向にある、というのがデメリットとして考えられますね。

 

成分表には「ビオセラミド」「馬スフィンゴ脂質」などと書かれて表示されているので、確認してみてください。

 

植物性セラミド

コメや大豆、こんにゃくを原料として抽出されるセラミドが、植物性セラミド。

 

植物性、というと肌に優しいイメージがあるとおり、天然セラミドよりはアレルゲンになりにくく、比較的安い値段で大量生産できることから比較的出回っているセラミドです。

 

ですが、ヒト型セラミドのようにらせん構造になっていないため、吸収率がよくないということがデメリット

 

植物性セラミドの場合は、「コメヌカスフィンゴ糖物質」などと、成分表にはわかりやすく書かれていることが多いので見てみてください。

 

合成セラミド

ヒト型のセラミドの構造に似せて作成した人工セラミドで、他のセラミドに比べてメリットはそのコストにあります。

 

圧倒的に安い値段で作ることが出来るため、安い化粧品にも含まれていることがあるようです。

 

ですが、人工的なものなので敏感肌の方には合わない、構造を似せているだけなのでセラミドとしての役割が弱いというデメリットも…。

 

オールインワン化粧品では、セラミドが重要な保湿の役割を果たすため、出来るだけ合成セラミドは避けたいところです。

 

 

肌におすすめしたいコラーゲンの選び方

人間の体内のコラーゲンのイメージ図

 

人間の体内にあるコラーゲンは、たんぱく質が3本のらせん状になっていること、細胞の外でネットワークを作るというところが共通していて、その数は29種類もあります。

 

29種類も肌に必要なのか…と思われるかもしれませんが、29種類の中には関節や骨など、主に肌以外に必要なコラーゲンも含んでいます。

 

その中でも一番必要なコラーゲンは、Ⅰ型コラーゲンです。

 

なぜⅠ型コラーゲンが肌に必要なのか、他にも肌に必要なコラーゲンがあるのかどうか、ここで明らかにしていきましょう。

 

コラーゲンは19の型に分かれる

肌にとくに必要なのはⅠ型、Ⅲ型、Ⅳ型のコラーゲン

 

人間の体内にあるコラーゲンは29種類ですが、さらにコラーゲンの元であるアミノ酸のつながり方によって、19の型に分かれます

 

その19の型は、Ⅰ型、Ⅱ型、Ⅲ型…と分類されていて、どれも体に必要な成分として欠かすことはできないのですが、肌にとくに必要なのはⅠ型、Ⅲ型、Ⅳ型のコラーゲンです。

 

肌の弾力を保つために必須のコラーゲン

ここでは29種類のコラーゲンの中でも、肌の弾力を保つために必須とされるⅠ型、Ⅲ型、Ⅳ型のコラーゲンを紹介していきますね。

 

Ⅰ型コラーゲン

Ⅰ型コラーゲンは細くなっている線維性のコラーゲンで、骨や皮膚を丈夫にする働きがあり、通常私たちがコラーゲンという時は、このⅠ型のコラーゲンを指していう場合が多いです。

 

皮膚に限って言えば、存在するコラーゲンの90%がこのⅠ型のコラーゲンで、肌の形成や弾力維持に欠かせないと言えます。

 

Ⅲ型コラーゲン

Ⅰ型と同じく線維性のコラーゲンで細い繊維状になっていて、肌に弾力と柔軟性をもたらす、いわばクッション材のような形で存在しています。

 

皮膚に多く存在していて、Ⅰ型コラーゲンの次に肌の形成にかかわっているコラーゲンです。

 

Ⅳ型コラーゲン

Ⅰ型やⅢ型と違って非線維性のコラーゲンであり、皮膚の真皮と表皮をつなぐのが、Ⅳ型コラーゲンの役割。

 

このⅣ型コラーゲンの働きが鈍くなると肌にピンと張った糸がほどけてくるようなものですから、たるみなどの原因になる可能性があります。

 

 

セラミドとコラーゲンの効果的な使い方

セラミドとコラーゲンが保湿効果を最大限に発揮する方法

 

セラミドもコラーゲンも、それぞれ保湿効果があって、柔軟な肌になるために必要不可欠な成分です。

 

ですが、セラミドにもコラーゲンにも種類があるために実際にどう使ったら肌に効果的なのか、迷ってしまうところ。

 

ここでは、そんな実際に肌にはどれを使えばいいの?という悩みに答えていきます。

 

セラミドはヒト型セラミドがベスト

肌と同じらせん構造を持っているため、浸透しやすい人型セラミドがベスト

 

セラミドは、ヒト型セラミド、天然セラミド、植物性セラミド、合成セラミド、とありますが、中でもヒト型セラミドが一番おすすめです。

 

理由としては、肌と同じらせん構造を持っているため、浸透しやすいことがまず1つ。

 

加えて、オールインワンの化粧品はライン使いに比べ入れられる成分が限られるので、少しでも効果の高い成分を取り入れることが必要だからです。

 

値段も、天然セラミドに比べ比較的安価ですので、手に取りやすく継続して使いやすいというメリットもあります。

 

ヒト型のセラミドでも、とくに肌のバリア効果を高めたい、乾燥を何とかしたいなら「セラミド1」「セラミド2」「セラミド3」が配合されているとベスト

 

オールインワン化粧品を使う時には、どのようなセラミドが入っているかどうかも確かめてみましょう。

 

セラミドを補える食べ物

セラミドを食べ物から摂取しようとすると量があり大変なのでサプリメントがおすすめ

 

セラミドは、化粧品ではうるおいを保つ成分としていろいろなものに配合されていますが、化粧品だけではなく、食べ物から吸収することもできます。

 

セラミドは1日に600μg必要だと言われていますが、その分を食べ物で補おうとすると、以下のような量です。

 

・米 茶碗25杯分

・玄米 茶碗10杯分

・こんにゃく 半丁分

 

さすがに上記の量を毎日とるのは大変ですので、サプリメントなどで効率的に補えるようにするといいかもしれませんね。

 

コラーゲンはナノ型コラーゲンを

ナノ型コラーゲンは分子量が小さいため浸透しやすい

 

コラーゲンは保湿力にも優れていて、肌の弾力をつかさどっている大事な成分なので、よく化粧品にも配合されていますが、1つ欠点があります。

 

それは、分子が大きく、肌に浸透してくれないこと。

 

肌の角質層に浸透しやすいのは500ダルトンという分子量以下、とされていますが、吸収しやすいと言われている海洋性コラーゲンでもその分子量はなんと10万ダルトンもあります。

 

人間の皮膚にたくさん存在するⅠ型コラーゲンも10万ダルトン程ありますから、この場合、いくら浸透させたくても難しいですよね。

 

実は、肌表面に残っていても保湿成分としては働くためまったく意味がないというわけではないのですが、オールインワン化粧品の成分として配合するなら、きちんと浸透させたいところ。

 

そこで登場したのが、「ナノ型コラーゲン」です。

 

ナノ型コラーゲンは、コラーゲンを酵素で分解し分子量を小さくしたもので、200から300ダルトンまで分子量が小さくなるので、肌により浸透するとされています。

 

オールインワンに配合されるコラーゲンも、ナノ化したコラーゲンのほうが肌に浸透しやすいのでおすすめです。

 

成分表には「低分子コラーゲン」などと表記されていることが多いようですので、オールインワン化粧品を購入するときに確認してみてください。

 

コラーゲンを補える食べ物

コラーゲンを補える食べ物を食事からも摂取すると良い

 

コラーゲンを補える食べ物、とくに含有量の多い食品は、以下のようなものです。

 

・手羽先  100g中1,550mg

・牛すじ  100g中4,980mg

・フカヒレ 100g中9,920mg

 

コラーゲンは内臓部分などのたんぱく質に多く含まれていて、プルプルした感触、見た目を持っているものがそうです。

 

フカヒレは美容にもいい、いうのはよく言われていますが、こうして数字にしてみるといっそうよくわかりますね。

 

1日に必要だと言われているコラーゲンの量は10,000mgとされていますので、化粧品からだけではなく、食事からも定期的に摂取できるように心がけてみるといいかもしれません。

 

 

セラミドを増やす生活とは

生活習慣を少し変えるだけで、セラミドが機能しやすくなる

 

いつまでも弾力のある若々しい肌でいるためには、肌のバリア機能を高めてくれて、さらに保湿機能のあるセラミドを増やすことが大事

 

ですが、真皮層にあるセラミドは、化粧品で補っても保湿成分としてのみ機能しますから、なかなか増やすことは難しいです。

 

化粧品での体内セラミドの増加は難しいですが、生活習慣を少し変えるだけで、セラミドが機能しやすくなります。

 

どのような生活習慣が美肌へと導いてくれるのか、見ていきましょう。

 

早寝早起きで肌のターンオーバー正常化へ

早寝早起きなどをすれば肌が生まれ変わるサイクル(ターンオーバー)が正常化

 

紫外線や乱れた食習慣などで傷ついた肌の細胞は、夜の間にきちんと修復しています。

 

風邪をひいた時もそうですが、身体が頑張って元気にしてくれる機能が、人間には備わっているのですね。

 

肌も同じで、健康的な生活をしていれば、肌の細胞が修復されて、肌が生まれ変わるサイクル(ターンオーバー)が正常化します。

 

ターンオーバーが正常だと、いつも肌が元気な状態になっている、というわけですね。

 

ですが、人の体が細胞の修復を促すのは22時から2時の間だと言われていて、その間はきちんと熟睡していることが必要です。

 

つまり、寝るのは22時前がベスト。

 

仕事や家事などの都合で寝るのが遅くなってしまうこともありますから、毎日は難しくても、肌のために早めに寝て、その分早めに起きることを心がけましょう。

 

油分を摂りすぎない

油ものをとりすぎるとプロ貴重な保湿成分であるセラミドを減らしてしまうから取りすぎはNG

 

脂質に含まれている必須脂肪酸は、セラミドの原料にもなっているので脂質を取ることは必要です。

 

ですが、油ものの食事を多く摂りすぎると、プロスタグランジンという物質が過剰に分泌されます。

 

プロスタグランジンが過剰になると、細胞間脂質にも影響を与え、貴重な保湿成分であるセラミドを減らしてしまうことに。

 

適度な運動と同じように、適度な油分を摂る食生活を心がけましょう。

 

紫外線は極力カット

紫外線が肌のバリア機能があるセラミドを弱めてしまうので対策しましょう

 

紫外線、と聞くとすぐに出てくるのは「シミが多くなる」ということですが、紫外線はシミとなるメラニンを作る以外にも、セラミドにも影響を与えます。

 

皮膚のバリア機能は主にセラミドによって作られていますが、紫外線がそれを傷めることにより、保湿力の低下を招きます

 

肌の保水力を守るためにも、紫外線は年中対策をするのがベストですね。

 

保湿力の高いセラミドと、肌の弾力に欠かせないコラーゲンは、どちらも保湿効果が高く毎日のお手入れには欠かせないもの。

 

保湿対策を重視するか、肌への弾力維持を目的とするかでセラミドとコラーゲンを使い分ける必要があるということがわかりました。

 

オールインワン化粧品であればどちらも含まれていることが多い&価格も手ごろなので、まずはオールインワン化粧品での効果を試してみてはいかがでしょうか?