“ラメラ構造”という言葉を聞くと、なんだか難しそうですが、実はそう難しい話ではありません。
むしろ、“ラメラ構造”を知らないと透明感ある理想の肌を手に入れるのに遠回りしてしまうかも!
ここではラメラ構造について知り、毎日のスキンケアで最大限の美肌効果を生み出す方法を紹介します。
ラメラ構造とは?
肌内部のラメラ構造が、整っているか、崩れているかで、ハリツヤ肌を維持できるか、ゴワゴワ肌になってしまうかまったく異なる結果になります。
美肌をつくるのはラメラ構造
キレイに整ったラメラ構造は、肌のうるおいを長時間保ち、刺激から肌を守る肌バリア機能の役割があります。
トラブル肌を解消して“美肌”になるには、このラメラ構造が整っていることが必須条件。
というのも、ラメラ構造は細胞と細胞が重なりあいミルフィールのような層状をした防壁で、間違ったスキンケアで防壁が壊れると肌内部から水分が蒸発し、外部刺激が肌内部に伝わって肌トラブルを招いてしまうからです。
ラメラ構造を壊す、NG習慣
「スキンケアを一生懸命しているのに肌悩みが解消されない」なんてことありませんか?
もしかするとそのスキンケアは、ラメラ構造を乱すNG行為になっているかもしれません。
というも、ラメラ構造には“壊れやすい”弱点(※)があるため、正しいスキンケア方法でお手入れしなければならないからです。
※ほんの少しの刺激や摩擦、熱や過剰な水や汗、病気で簡単に壊れてしまう繊細さ。
【NGスキンケア習慣】
□熱めのお湯で洗顔する。
□硬いタオルで顔をふく。
□数時間の入浴。
□スポーツなど長時間汗をかいている。
□刺激性の強い合成界面活性剤などが配合された化粧品を使っている。
繊細さゆえに丁寧な扱いが求められるラメラ構造は、ちょっとしたことで壊れてしまいます。
「最近、肌のごわつきや乾燥が気になる」なら、この機会に自分の癖や習慣を見直して肌質改善スキンケアに取り組んでみませんか?
実はこの肌悩み、ラメラ構造の乱れが原因だった?
NG習慣でラメラ構造が破壊された場合、最初に起きやすいトラブルが、“乾燥肌”と“敏感肌”です。
乾燥肌
肌が粉をふいたりカサカサしている肌状態で、細胞と細胞の間に隙間ができて角質層細胞がはがれてしまっています。
原因は、ラメラ構造が乱れたことにより、肌内部の水分が逃げてしまって水分不足になっていることです。
敏感肌
少しの刺激で炎症、かゆみ、肌荒れを起こしてしまいます。
原因は、ラメラ構造が乱れたことにより、外部刺激をガードしきれず肌深くまでダメージが伝わってしまうことです。
あなたが繰り返す肌トラブルで悩んでいなら、ラメラ構造の乱れが次々に肌トラブルを呼び起こし、さらにラメラ構造が乱れる…と、悪循環に陥っているのかもしれません。
肌トラブルのすべては、ラメラ構造の乱れが原因といっても過言ではなく、それほどラメラ構造は肌にとって重要な役目をはたしているのです。
ラメラ構造が整うと肌トラブルは改善できる
デリケートなトラブル肌からは、NG習慣の改善と肌バリア機能の強化をすることで脱却できます。
正しいスキンケア習慣でラメラ構造が整えることができれば、どんな症状が改善できるのか具体的に見ていきましょう!
どんな肌トラブルでも改善できるの?
“なめらかで艶やかな肌”、そう見えるかどうかは角質層のラメラ構造で左右しています。
なぜなら、ラメラ構造が整うと肌のうるおいや肌バリア機能が復活して、肌トラブルのほとんどが自己回復していくからです。
では、肌トラブルを抱えている肌がどのように変化するのを見ていきましょう。
肌が乾燥してカサカサ、硬くなってゴワゴワする
肌のうるおいが取り戻されることで、カサカサ肌は改善、ゴワゴワ肌もふっくらとツヤ肌を取り戻すでしょう。
ヒリヒリとした刺激を感じる、炎症で赤くなる
体調不良やストレスで免疫力が落ちていたり、アトピー肌で敏感になっている場合は、炎症が悪化するなど悪循環にはまり込みやすい肌状態です。
ラメラ構造を整うと肌バリア機能が強化されるので、炎症や刺激を軽減できるでしょう。
メイクのりが悪い、メイクが崩れやすい
ラメラ構造の乱れが改善されると、水と油のバランスがとれて、肌質や見た目の変化を感じることができます。
肌がなめらかになるとメイクのりもよくなり、肌に潤いがもどればメイク崩れも改善されるでしょう。
くすみが目立つ
ラメラ構造が整って肌内部の水分を保持することができれば、乾燥くすみは改善できるでしょう。
ラメラ構造と肌バリア機能の関係
肌バリア機能は、3つの組織“皮脂膜・NMF(天然保湿因子)・角質細胞間脂質”の働きで成り立ち、どれが欠けても機能しません。
その中で、角質細胞間脂質に属しているラメラ構造は、約1,500も重なり合った層で強固なバリア機能を発揮します。
バリア機能は主に2つの機能があります(以下に示す)。
・皮膚の外からの異物侵入を防ぐ。
・水分蒸発を防いで、皮膚内に水分をとどめておく。
乾燥した環境でも肌内部の水分保持機能は安定するので、外の刺激にもクッションのような緩衝材になって防壁機能をはたしてくれます。
いっぽう、加齢や肌荒れの皮膚はバリア機能が低下しているので、水分補給とバリア機能アップを取り入れたラメラ構造ケアが必要になるのです。
ラメラ構造を整えるスキンケア方法
美容や医療分野が注目しているラメラ構造ケアとして、肌への水分補給と肌バリア機能アップへアプローチするスキンケア方法があります。
ラメラ構造へのアプローチ方法
ラメラ構造が乱れた肌に、ラメラ構造と似た成分が配合された化粧品を使用すると、皮膚が自己回復してラメラ構造が修復できることが研究でわかってきました。
合成セラミドやコレステロールおよび、脂肪酸による水分や脂質を外から補うことで水分蒸発を防ぎ、自己修復を促進するアプローチができます。
ラメラ構造は、水分(天然保湿因子(NMF))と油分(セラミド等)がいくつも積み重なって構成されています。
【脂質層の成分】
・セラミド(スフィンゴ脂質)
・遊離コレステロール
・遊離脂肪酸他
【水層の成分】
・天然保湿因子(NMF)
・乳酸
・尿素
・アミノ酸等
肌細胞に置き換わるわけではない
ラメラ構造をスキンケアで行う場合、注意したいのは合成セラミドや他の成分が私たちの体内にある細胞や成分そのものに置き換わるわけではないこと。
あくまで、疑似成分を使用して荒れて乱れた細胞の自己組織化をフォローするに留まることを知っておきましょう。
技術向上のおかげで、自力でラメラ構造を安定させ、規則正しく並び直し、正常な角層の形成を促す、すばらしいアプローチができるようになりました。
ラメラ構造ケアに期待する美肌効果とは?
ラメラ構造ケアで得られる美容効果とは、肌そのものの力を高めて“若く健やかな肌”を取り戻すことができること。
自らの肌力で長年のトラブル肌や年齢肌を解決に導く美肌効果についてみていきましょう!
うるおいを長時間キープ
ラメラ構造が整うと、これまでスカスカだった角質層のすき間が埋まり、肌にうるおいが満ちてきます。
肌内部が十分うるおっていると、肌表面の柔軟性が増すので皮膚浸透性が高まり、効率よく目的の美容成分が届けることができます。
くすみ血行改善で強い肌
うるおいが満ちると同時に肌バリア機能も復活して、紫外線や摩擦などの刺激から肌を守る強い肌へと進化。
さらに、肌内部の血流が改善して肌細胞に栄養が届きはじめるので、細胞が活発化してターンオーバーが良好になり、キメが整い透明感ある美白美肌に近づきます!
ハリ・弾力アップで老化予防
ラメラ構造がスカスカだと、肌がたるんでシワの原因になってしまいますが、ラメラ構造が整うとハリを取り戻し、弾力のあるぷるぷるな肌になります。
「肌にハリがあっていつでも若いですね!」「ぷるぷる肌でいつも肌がキレイ!」と言われる美肌になって、年齢肌の悩みから解放されるには、まずはラメラ構造をケアしていく必要があるでしょう。
ラメラ構造のケアに保湿が大切なワケ
ラメラ構造を整える方法は、まずセラミド配合のコスメを使用することですが、効率よくラメラ構造を整えるには、セラミドと他の保湿成分の組み合わせがおすすめです。
そのわけは、水分保持機能を強化することで、肌バリア機能の修復スピードをはやめることができるから。
肌の潤いとラメラ構造
ラメラ構造を整えるスキンケアの基本は、セラミド配合の美容液やオールインワン美容液での“保湿ケア”です。
理由は、ラメラ構造の主な肌成分がセラミドなので、肌内部のセラミド量が減れば、ラメラ構造そのものの崩壊につながるから。
だからこそ、セラミド補給は大きな意味があり、とくにヒト型セラミドはもっとも肌なじみのよい優秀な評価を多方面から得ているのでしょう。
では、セラミド以外のヒアルロン酸やコラーゲンなどの保湿成分はどうなのかというと、間接的にラメラ構造の修復を助け、肌バリア機能をサポートします。
保湿を広い意味で捉えると、油性のクリームやオイルは肌表面に“油膜”を作って水分蒸発を防ぐので、これもラメラ構造の修復に間接的にアプローチできることになります。
【保湿剤と作用の違い】
保湿剤 | 作用の特徴 |
セラミド | バリア機能の強化。 |
水溶性 ・ヒアルロン酸 ・水溶性コラーゲン ・グリセリン ・アミノ酸類など | 水分の蓄えと保持。 |
油溶性 ・オイル ・クリーム | 油膜をはって水分蒸発を防ぐ。 |
セラミドが他の保湿成分と異なるのは、肌バリア機能を整えることはできても、水分保持や油膜をはることができないところ。
「乾燥肌対策はセラミドだけで!」というのであれば、もちろん肌バリア機能を整えることで乾燥を予防できますが、効果が表われるには時間が必要でが、スキンケアアドバイザーとしては、セラミドと他の保湿成分を組み合わせた化粧品の使用をおすすめします。
なぜなら、エイジングケアに取り組んだり、肌トラブルを改善するには、セラミドと他の保湿成分の両方で補完する方法が、よりラメラ構造の修復スピードをあげる有効な手段だと考えるからです。
ラメラ構造ケアにおすすめしたい保湿成分
ラメラ構造ケアに、セラミドと併用して使うおすすめ保湿成分は以下のとおり。
【セラミドとの併用がおすすめの配合成分】
・コラーゲン
・プラセンタエキス
・スクワラン
・ヒアルロン酸
ラメラ構造は皮脂や水分量が減ると乱れていくので、スキンケアの仕上げには油分を補うクリームや乳液を使いましょう。
化粧水・美容液・乳液のバランスを意識した総合的な美容法という意味では、オールインワン化粧品がおすすめです。
オールインワンゲル化粧品は、美容成分たっぷりのトータルスキンケアアイテムとして化粧水やクリーム、オイル、美容液が1本に凝縮されるように開発されたスキンケアアイテム。
美肌成分がたっぷり配合されている商品が多く、ラメラ構造そのものの修復から、修復の補完までトータルにサポートしくれるでしょう。
ラメラ構造ケアはセラミドと他の美肌成分の組み合わせがおすすめです。
美肌をつくるには、まずはラメラ構造を整えることが必須、それには1本でトータルケアができるオールインワン化粧品タイプがおすすめ!
ラメラ構造の配列が美しく生まれかわれば、肌のうるおい持続性と美肌成分の浸透力がアップ!
肌もさらに輝いて、健康肌へ生まれ変わっていくでしょう。
【肌トラブル、ひとりで悩まないでください!】
コメントには、自由なご意見をお待ちしております。
もし肌トラブルに悩んでいる方で、「より詳細な話を聞いてみたい。」というのであれば、ぜひお聞かせください。
以下はスキンケアアドバイザーとして、意見を求められたときにお聞きしていることです。
もちろん全てに回答していただく必要はありませんが、現状を知ることでより的確なアドバイスができるかもしれません。
質問事項
①悩んでいる肌トラブルは何ですか?
②目標(いつまでに、どうなりたい)
③いつから悩んでいるか?そのきっかけはあるか?
④ポイントメイク落とし
使用している商品、お手入れの強さ、コットンの使用有無など
⑤クレンジング方法
使用している商品、お手入れの強さや時間、洗う順序
⑥洗顔方法
使用している商品、お手入れの強さや時間、洗う順序
⑦化粧水
使用している商品、量、お手入れ方法(コットンやハンドプレス)
⑧美容液・乳液・クリーム
使用している商品、量
⑨日焼け止め
使用している商品、SPF、PA、量
⑩朝と夜のスキンケア
朝と夜のスキンケアで異なる点があれば
⑪ライフスタイル
・睡眠
・ストレス有無
・生活環境(冷房の有無・窓際での活動など)
・水分補給
・便通
・嗜好品(お酒や喫煙など)
・外での活動時間
・病歴
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